昭和時代を撮るドラマで喫煙場面は難しいことの一つかもしれない。

2015年4月10日(金曜日)

DVD化された松本清張原作のテレビドラマ「砂の器」(2011年放映)を見た。
以前にテレビで見た映画とかなり台本が違っているように思われた。
このたびも達者な役者さんたちによる興味深い作品だった。

昭和30年代中頃を時代背景として作られた映像は、
服装や交通手段、あるいは通信手段など時代の独特さに相当忠実だった。

ところでストーリーとは全く関係のない事で以下が気になった。
喫煙シーンだ。

近年着実に喫煙者は減っている。
昭和40年以後の統計では男性のピーク時(昭和41年)の喫煙平均は83,7%だったという。
昭和時代の映画の登場人物たちは多くのシーンで盛んにタバコを吸った。

しかし2014年の男性は30,3%(JT調べ)にまで減少した。
その中にあって昭和時代に忠実たらんとするドラマや映画に於いて、喫煙場面はやはり避けられないのだろう。
今夜、ドラマの何カ所かの場面で登場人物たちが喫煙した。

だがタバコを吸わない俳優にとって、役であっても喫煙は抵抗があったにちがいない。

喫煙シーン本日色々な役者さんが役柄上タバコを吸った。
渋くてとても良い演技をされたこの役者さんは非喫煙者のように感じた。
つらかったのではないだろうか。

減ったとは言え、欧米先進国に較べれば日本の喫煙率はまだ高い。
オリンピック開催までもっと減らそうという国家的目標が掲げられている。

このようなトレンドの中で昭和のリアリティに迫ろうとするドラマや映画ではどうすればいいのだろう。
煙は出るが無害な代替え品(可能か否かわかりません)が必要なのか。
あるいはいっそ全く吸わなくとも、ドラマは無理なく成立するようにも考えられるが、どうだろう。

余談ですが、烏丸せつこさんが元気に登場して何故かほっとさせられました。

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