パチンコとカジノと新型コロナウイルス  低気圧下の雲。

2020年5月19日(火曜日)

日常的なタバコ、アルコール、甘い物、、、。
これらには止めたくても止められないレベルの依存症を生じることがある。

このたび新型コロナウイルスに関係して、様々な業種に混じってパチンコ店が休業要請された。店の休業と顧客の自粛はなかなか円滑に進まず、口頭による申し入れや店名公表も行われた。
休業はかなり進んだが、結果は一種モザイク的だった。開いている所を探し、はるか遠隔から来店するファンがいて、依存症の側面が指摘された。

一般に長く習慣化し周囲や医師に止めることを勧められる依存症。意を決して止めようと試みれば、当初上手く行っても、回数・量を減らすほど美味しく感じ、味が濃厚になる。詳しくはないが紙面を賑わす不倫にもどこか似ている。
〝制限されるほどつのる〟
過度の習慣によって脳が受ける薬理的な作用、依存症の厄介な側面である。

パチンコに眼が行くと、新型コロナウイルスで深刻な米国のカジノが気になり、ウェブを覗いてみた。自由の大国ゆえ、かなり緩いのでは、と想像していた。
すると、三月中に全米のカジノ団体に対して閉鎖が指令されると、ほぼ全ての施設は一斉に休業した、とあった。パチンコとの差に、とても驚いた。

まとまって反応する業界、それ以上に、従う顧客の相違が目に付いた。法令の違いもあろうが、訪れる人の動向がパチンコと異なっているように写るのである。
実は裏カジノなどがあるかもしれない。しかし表向きカジノとパチンコに何か違いがあるのだろうか。
現場を想像するに、ディラーなど人の介在とやり取り、マシーンを動かす動作の必要、客同士のコミュニケーション、アトラクションの息抜きなど、多彩なカジノが浮かぶ。

対してパチンコは、機械に対する孤独で受け身的な集中。休息配慮はあるが、長時間に亘って反復する脳への強い単純刺激と興奮が挙げられる。前者にゲーム性が想像され、後者には依存性が懸念される。

米国のごく一部にパチンコがあり、これに似たものが他にあるかもしれない。
ここでは産業としてのカジノとパチンコについて、わずかな見聞から依存症を心配して記載してみた。

だからと言って懸案の国内IRは余りに異質で、私には理解できない。
そのお金は工夫し、既存する国内の諸業に回すようにすれば良いと思う。

パチンコの世界における精神衛生について、さらに進んだ取り組みを期待したい。

 

本日午後3時ころの大潟区は東の空。コントラストの強いうねるような雲が形を変える。

 

およそ一時間後、在宅回診の西の空。
白い帯状の降水雲。帰りには降り始め山が見えなくなっていた。
2、30分すると雷が始まった。

本日の在宅は三件。雨は夜間も続き、望ましい事だが降り過ぎは困る。

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