樹下だより

「ふるさと上越 主体美術協会の人々展」のご紹介その1。

2022年8月11日(木曜日)

昨夜は来館者さん向け配付資料、新たな案内葉書などをこしらえプリントしているうちに日をまたいでしまい、午前3時に寝た。
そして目が覚めると12時近く。あれれ、妻は起こしてくれないし、今日は患者さんが来ないので昼まで寝かされたのかな、と時間感覚がはっきりしない。
ああ休日なんだ、と分かったものの配付資料を届けなければ、来館者さんは手ぶらで観なければならない、、。慌てて美術館に出る。

ちょうど主体美術のお仲間が大勢いたしていたので手渡し。若干お話をさせていただいた。筑波先生が引率された皆さまは熱心で、聞こえるお話も面白い。前後に20名ほどの来館者さんが見え、「ふる里上越 主体美術協会の人々展」は樹下美術館にしては良い初日だった。

今後毎回3名の作家さんと作品をご紹介して行きたいと思います。
本日は以下の三点と作者の概要です。配布資料からの勝手な私見をどうかお許しください。

昼まで寝たお陰で体が楽になった。
9月20日までの展示です。どうかお暇をみてお楽しみ下さい。

チームワークを発揮? 良い展覧会の予感。

2022年8月11日(木曜日)

昨日午後は11日から始まる「ふるさと上越 主体美術協会の人々展」の展示作業を行った。出品者9名、各一点ずつの展覧会といえども初の複数作家の絵画展。過程はこれまでとは異なる神経の使い方が必要で、少々疲労はしたが最後に充実感を覚えた。

新たなチラシ。
倉石隆の作品を「秋」に変更したのでチラシも改めた。

物故者を交えた作品は上越在住主体美術の筑波進先生と涌井和子ご夫婦のお陰で、私が到着したときはほぼ位置決めが終了。近隣の施設回診を終えて戻ると全てが壁に架かっていた。

皆さんが帰ったあと照明を調整するスタッフ。

大小、色調、志向などがバラバラに異なる個性的な9点は専門家の手に掛かり実に自然で生き生きと見え始めた。
ささやかな展示だが、さすが主体美術協会。9点はあたかも良い野球チームのラインナップのようであり、楽しい展覧会になる予感がした。

作品ごとの拙く短い紹介文を作った。

 

9月8日まで延長した好評の「齋藤三郎ゆかりの人々展」

どうか両展ともご一緒にお楽しみください。

8月11日~9月20まで二つの記念展が同時開催。

2022年7月30日(土曜日)

今年15周年の樹下美術館。記念の一つに8月11日から9月20日まで絵画コーナーで「ふるさと上越 主体美術協会の人々展」を催します。展覧会は当館が常設展示する倉石隆が所属した主体美術協会で発表を重ねられるなど協会ゆかりの皆さまの作品展です。

この度は倉石隆はじめ三人の物故者を含めた9名の展示になります。ささやかな会場ですが、賀川隆、矢野利隆両氏のように上越での発表が珍しい方もいらっしゃいます。真夏から初秋へ、どうか個性あふれる作品をお楽しみ下さい。

 

出展者は大口満、賀川孝 ※、倉石隆 ※、篠原真知子、関谷昌夫、筑波進、舟見倹二 ※、矢野利隆、涌井和子の9名です。
倉石、賀川両氏の作品は樹下美術館収蔵品を出展致します。

さて6月23日から始まっていたもう一つの15周年記念「齋藤三郎ゆかりの人々展」。同展が終了する8月9日が近づいていますが、リピートする方や「2度3度と観たい」と仰る方がおられるなど、お陰様でご好評を博しています。

そこで会期を先の「ふる里上越 主体美術協会の人々展」の終了日9月20日まで延長することに致しました。
結果、二つの記念展覧会は8月11日~9月20日まで同時開催となり、行事に厚みが出ることになりました。

熱さとコロナの盛りですが館内は十分に換気を心がけています。マスクを着用されどうか展示やカフェをお楽しみください。

クリームソーダーがカフェ・メニューの仲間入りしました。

熱さつのる日の雲。

2022年7月28日(木曜日)

雨や暑さが行ったり来たりしながら夏が過ぎて行く。午後、日射しは強いが風は秋めいているように感じた日。ベンチのお客様は風が通るのでここが一番と元気に仰った。

お休みの午後、ゴルフの練習に行く時間があった。クラブを短く持ったり長くしてみたり、力を入れたり抜いたり、色々してみるが果たして練習になっているのか怪しい。

終えて美術館に戻って8月11日から始まる「ふる里上越主体美術協会の人々展」に向けて届いた作品の写真を撮った。さまざまな志向の作品を見るのはとても楽しい。小規模ながら面白い会場になる予感がした。近々是非一端をご紹介したい。

夕刻関田山脈の方向に力強い雲が広がったので出向いた。

ごく近くの田んぼで。

20分後別の場所で。
秋に向かって雲が多様に変化する。

そう言えば昨夏の退院後夕焼けの海で自動シャッターを切って自分を写していた。大病などすると自分を撮っておきたくなるらしい。大きな雲を見て恥ずかしいが自分も入れた。

愛知県からのお客様に励ましを受けた。

2022年7月27日(水曜日)

日中美術館に居る妻が折々その日の事を話してくれる。
過日の二組の方たちには直接お会いしたが、一昨日聞いた愛知県からのご夫婦のことは妻からの伝聞だった。

以前お二人は富山県からよく来館されたということだが、愛知に移ってからここが遠くなった。このたび思い切って来てみたが、展示が非常に素晴らしかった。カフェや庭も以前のままで、“樹下美術館ほど素敵な所は無い”と仰ったという。

これだけで十分感激なのに拙ブログを知っておられ、昨年倒れた小生の体の事がとても心配と、涙ぐまれたという。

コロナ、戦争、自身の病、、、良くないことが続くなか、何と有り難い話だろう。多忙に明け暮れ年令を重ねると、ふと悲観に襲われることがある。
遠くからのご夫婦に温かな励ましを受け、つくづく“美術館をやっていて良かった、生きていて良かった”と気持が改まる。
また訪ねると仰って、帰路に向かわれたそうだが、心からお待ち致します、遠路本当に有り難うございました。

仕事場のキンカンにきていたクロアゲハ。
何度も蜘蛛の巣に止まり産卵するような動作をする。
糸に絡まないか心配だったが全く恐れを見せなかった。

秋になったら美術館のブットレアのそばにもキンカンも植えたい。

私より少し若い?二組のお客様との話 あれから一年。

2022年7月25日(月曜日)

過日私より少しだけ若く見受けられた二組のお客様とカフェで話をした。一組は柏崎の女性二人で、最初お二人は柏崎は何も無い、としきりに嘆かれた。しばしば他所から見える方はそんな風に地元のことを嘆かれる。

が私が知る柏崎は先ず桑名藩との関わりなど歴史が古く、謡曲「柏崎」があり、市内に寺が沢山あって、お寺の宗派が色々のうえ焔魔堂まであり、天神様飾りの習慣があり、随所に庚申塔など石塔が多く、越後ちぢみで代を為した大コレクターが大勢居て今日諸美術博物館の礎になっている等々を述べ、にわか知識ながら柏崎は何も無い所ではない、と弁護した。

そう言えばそうだわね、と話が進み、柏崎の人は確かに信心が厚いかも知れないと仰った。
一つとして、よそ様から何かを頂くと子どもさえ先ずお仏壇に供える、と話された。私自身かって柏崎をめぐるなかで、郊外を含め市全体に信心深さが漂うのを感じていた。
私が知らない風情の良いお寺を教えて頂いたり、かってお参りした御嶽社を口にすると、うちは直ぐそのそばと話が弾んで楽しかった。何も無いなどと謙遜しなくても、まず信心深さが漂うだけで素晴らしい市ではないかと思い、教えて頂いた寺を訪ね、いつか必ず綾子舞いを見たいと願った。

樹下美術館のキキョウ。

同じ頃お会いした上越市内二人の男性との話。
立ってお聴きしただけだったが、お二人とも写真好きとお見受けした。拙ブログや写真をあげ、特に鳥は素晴らしい、と褒めて下さった。
また昨7月倒れたことを知っておられ、もう一年ですねと仰り、もう一方は「机上メモ、私もやっています」と話されたのにはびっくりした。

以前はもっとお客様と話したが、コロナになって少なくなった。しかしこのように接してみると、色々楽しくかつ励みになり、続けてみたいと思った。

昨年7月24日夕刻に心筋梗塞で倒れ半分死にかけた。循環器の手術場で寒さに震えながら冠動脈拡張術を受け、三ヶ月一度の通院を続け、お陰様で一年無事過ぎた。
主治医師に勧められていることを口実にするゴルフ以外何かと用事に追われる日々。現在4回目のワクチン接種の最中で、本日自分も受けた。

この先、去る日、齋藤三郎ゆかりの人々でご紹介した深田久弥著「我が愛する山々」から齋藤三郎が登場する火打ち山の一節を書かせて下さい。

第18回卯の花音楽祭 SPレコードで聴いたクライスラーの名曲と長崎の鐘。

2022年7月18日(月曜日)

本日海の日の祝日。月曜日が休みだと大変気持が和らぐので貴重な日になる。

午後「卯の花音楽祭」が頸城区の希望館で開かれた。“小山作之助を讃えて”とサブタイトルがある音楽会はコロナ禍によって3年ぶりだった。
作之助の母は我が家の人なので例年名札付きの席に座らせられ正直恥ずかしい。本日は新潟市から後藤丹もと上越教育大学教授が隣に座られ、光栄かつお変わり無く懐かしかった。

大潟オカリナアンサンブル、大潟ギターアンサンブル、コーラスゆりかご、シニアコーラスさざなみ、コーラスおおがた、卯の花合唱団の地元グループのほかゲスト「サックスアンサンブル E7SS」が招待された。

 

メジャー、ローカル、ファミリー、さまざまな音楽活動がある。耳障りでさえなければ音楽はどのレベルでも楽しめる。本日はグループごとに個性があり楽しく聴いた。
わけてもコーラスおおがたが歌った小山作之助作曲「鏡が浦の驟雨」は後藤丹氏の編曲で、メンバーは9人と少なかったが鮮やか、かつ爽やかなハーモニーが印象的だった。積み重ねられた真剣な練習のたまものにちがいないと思った。

会場の全体換気と休憩を終えた後サックスアンサンブルE7SSがダイナミックな演奏を終えた午後3時ころ、残念だったが所用のため会場を後にした。

本日夕刻美術館でA氏とお会いし持参された2枚のSPレコードを聴いた。1枚は藤山一郎の「長崎の鐘」もう1枚はクライスラーの名曲「愛の悲しみ」「愛の喜び」だった。乾いた夏の庭が雨と出会ったように三曲のレコードは胸深くしみ込んだ。

クライスラー自身が演奏する二曲のSPは貴重で、YouTubeに出ていたが共有に制限があったので「長崎の鐘」を以下に掲げました。

この歌で思い出すのは昭和43年夏、ある大きな団体が行う九州旅行の医療班のアルバイト。
特に長崎市で平和祈念像や浦神天主堂を巡った後、バスガールさんが美しい声で歌った「長崎の鐘」は思い出深い。狭い通りを走りながら説明と歌を聴いて切なく胸に迫るものがあった。

新幹線は一部のみで、車中や船の寝泊まりを入れて5泊6日?、とにかく強行軍だった。真夏の九州をバス10数台を連ねて走り、時々私達はタクシーで最後尾に付いた。湯の児温泉の朝の爽快さのほか、阿蘇のつづら折りで一台が故障した時ずらりと並んだ壮観なバスの車列が妙に印象に残る。
帰りの船中で起きた大規模な船酔い騒ぎ?のほかは大した用件も無く、当時の人たちは強かったなあ、と思い出す。

堀口すみれ子さんの講演会。

2022年7月11日(月曜日)

先週末9日午後3時から堀口すみれ子さんの講演会があった。2010年が1回目、2016年が4回目だった。これまで父であり詩人、フランス文学者、文化勲章の人堀口大學のひととなりと交友、上越市や葉山町の暮らしなど、時々でテーマを変えてお話し頂いた。

このたび樹下美術館開館15周年の記念講演の申し込みをお願いすると、5回目だから何を話したらよいやらと、すみれ子さんは逡巡された。
最後の講演から6年が経っています、初めての方も大勢さんいらっしゃいます。お話は繰り返し何度でもお聴きしたいと述べ、あらためて上越時代の堀口大學のこと、交友特に齋藤三郎とのことを折りまぜ「堀口大學と上越 そして齋藤三郎」の演題でお話頂くことになった。

当日みどり鮮やかなスーツで来館されたすみれ子さん。緑いっぱいの樹下美術館の庭に溶け込みながら、姿は美しく際立つ風にお見受けした。

45人の方が来場された当日の様子。
参加されたお客様が撮られたました。

これまではスライドをまじえての講演だったが、このたびは終始お話だけで進行した。静かに語られる妙高市のお母様のふる里から髙田へ。わずか1時間の講演だったが、雪国の疎開で激変する高潔な詩人の苦しい生活と心が、徐々に癒やされる様子が詩を交えながら語られた。
変えたものは上越の風土と人々の情けだったことが自然に浮かび立つ感動的な講演だった。

このたびすみれ子さんは以下2枚の大學先生自筆の貴重な書を持参され、私どもに与えてくださった。

母よ 僕は尋ねる 耳の奥に残る あなたの声を
あなたが世にあられた 最後の日 幼い僕を呼ばれたであろう
その最後の声を
三半規管よ 耳のおくに住む巻き貝よ 母のいまわの その声をかえせ
堀口大學 印

越にふる 雪の 深さか   越びとの あわれの 深さ  大學 印

 

一番目の詩「母の声」は詩集「人間の歌」に、二番目の詩「越びとに」は詩集「月かげの虹」に初出掲載されています。

「越びとに」は講演の最後に読まれ、お身内ならではの情愛がこもり、越びとの一人としてとても感動しました。
良い人の良い話は何度でも聴いてみたいし、聴く度に新たな発見があります。
文化や芸術は単に知ることではなく「感じること」だと、このたびも知らされました。

堀口すみれ子さん、ご来場の皆さま、本当に有り難うございました。
スタッフ共々感謝致しております。

齋藤三郎ゆかりの人々展 その12 サントリーの人々および齋藤尚明(二代陶齋)。

2022年7月8日(金曜日)

齋藤三郎ゆかりの人々展の展示紹介は本日のサントリーの人々およびご三郎氏の次男、二代陶齋齋藤尚明氏で一応の終わりになります。

齋藤三郎は戦前戦後、サントリーグループ分けても創業者の鳥井家と幾つかのエピソードで交わりがありました。
一つは戦前です。三郎は近藤悠三、富本憲吉の許で足かけ7年の修業を昭和12年に終えます。その後京都で一時活動した後、サントリーグループの創業者鳥井信治郎が寿屋社長時代に宝塚市雲雀丘(ひばりがおか)の自宅に開いていた陶房「壽山窯」で昭和13年から数年間活動しました。
同所には複数の陶芸家と画家が所属し「壽山荘同人」という名で作品発表が行われていました。阪急百貨店における作品展の案内には三郎の師である近藤悠三の名も見えます。

案内で齋藤三郎の紹介は「斯界(しかい)の大家富本憲吉につき作陶法を修められ、毎年の国展に出品される方。壽山窯現在の責任者でゐられます。」とあり、高い評価と信頼を受けていたようです。
※斯界:その道の専門家の人々。

その後のエピソードは後に述べさせてください。

昭和15年前後、寿山荘同人による陶器、絵画作品展の案内。

 

壽山窯で焼いた「染附竹林菓子器」。
とても慎ましい。

壽山窯時代の三郎は信治郎社長はじめご家族とも親密だったようだと、次男尚明氏が述べられています。戦後三郎が髙田で開窯した後、大阪の阪急デパートで作品展を行いますがこの催事でも鳥井家のお世話になっていることが伺われます。

鳥井信治郎の次男でサントリー(株)の前専務取締鳥井道夫氏はかって岩の原葡萄園の社長として髙田を訪ねては三郎の窯に寄りました。陶房における二人の写真を展示ボックスに掲げています。

このたび「齋藤三郎ゆかりの人々展」で、サントリーの人々の展示の相談をさせて頂いた取締役副会長の鳥井信吾氏(道夫氏のご子息)と通信する機会がありました。
その折、「齋藤さんから食べ方の図と共に送られてくる空豆がとても美味しかった」と述べられていて、温かな交流の一端を伺うことが出来ました。

2010年樹下美術館を訪ねられた鳥井信吾氏(前列中央)。
美術館スタッフとともに、左は当時の岩の原葡萄園坂田敏社長。
この写真も展示中であり、小さなボックスは一杯です。

サントリーグループの岩の原葡萄園のワイン「深雪花」。
1991年(H3年)同葡萄園創業100周年記念として販売開始された。
齋藤三郎の雪椿図色紙がラベルに用いられている。

さて最後のゆかりの人々紹介は“ゆかり”どころか、齋藤三郎の次男二代陶齋齋藤尚明さんです。
1950年(S25年)年上越市生まれ。1973年京都の白磁の第一人者竹中浩に足かけ7年間師事。ちなみに竹中氏の師は三郎の師でもある近藤悠三でした。
1979年修業を終え帰郷、晩年の父と共に作陶。栃尾美術館などの親子展や銀座松屋デパート始め県内外で発表のかたわら中国景徳鎮を訪ねて研鑽、2000年父の窯を継承し二代陶齋を襲名。師から修得した発色の美しい白磁、丹精込めた色絵磁器を鋭意発表しています。
氏の幼いころ、三郎氏とともに私どもを訪れ海で遊び、夕食は母が焼く餃子を皆で腹一杯食べました。あの餃子は美味しかった、と今でも口にされます。

岩の原葡萄園で展示される尚明氏の色絵椿文大皿とワイン「雪椿」と「善」。
15年の同園リニューアルを記念して発売された「善」には尚明氏の椿が
ラベルに描かれている。

そしてこの度のゆかり展の展示です。

氏が修業した京都風に言えば“はんなりした”風合いの「色絵市松文水指」。
とても目を惹きます。

 

父三郎氏の「色絵どくだみ文水指」と一緒に親子一つのボックスに展示しました。

現在週末に行われている薄茶の茶会で用いられる同水指。
展示中ですが、茶会の午後だけ茶席に移動します。
棚の上に父親三郎氏の薄茶器が置かれています。

今後のゆかり展記念茶会は7月16日(土)、24日(日)、30日(土)および8月7日(日)です。
1席目は午後1時から、2席目は午後2時30分からです。
コロナに配慮し1席6名様まで。茶室は雨天以外窓を開け、お飲み頂く以外はマスク着用をお願いしています。

長々となりましたが、これで「齋藤三郎ゆかりの人々展」で展示される人々の紹介を終わります。途中からスペースの関係で黒田辰秋の展示を取り止めましたことをご報告しお詫び申し上げます。

齋藤三郎ゆかりの人々 その11 松林桂月。

2022年7月2日(土曜日)

ゆかり展のご紹介が残り僅かになり本日は日本画家松林桂月です。

松林桂月:1876年(M11年 – 1963(S38年) 86才没、山口県萩市生まれの日本画家。
雰囲気とともに良く観察され描写される花鳥風月は、幕府や大寺院のお抱え絵師である狩野派に対して南画(南宗画・文人画)と呼ばれる。桂月は近代南画の重鎮であり、「日本最後の文人画家」と称され、文化勲章を受章している。

 

齋藤三郎窯を訪ねて描いた「染め付け蟹文皿」
30㎝近くある大きな皿。
同じ時に蘭を描いた皿があると言われている。

画家が焼き物に絵付けをするのは易しくはないと聞いた。この皿の桂月は中心部の濃淡によって作品を整えたのかな、と想像した。

 

鶏の親子を描いた「鶏図」
右上から左下への動きは桂月得意の構図と言われている。
情愛あふれる柔らかな作品。

青春時代に結核を病み、闘病し治癒した桂月。別格だが同じ結核で高校を一年余計に通った私はこの病を経験した人にシンパシーを感じる。

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