樹下だより
頂いたギンナンが混ぜご飯に 原発と県知事選。
雲を見ることもなく晴れわたった土曜日だった。
本日殆どのお客様が男性だった、と聞いた。
美術館に、カフェに男性、きっと様になっていたことでし
ょう。
明日日曜日は当館には珍しく50名近く団体さんの予約
が入っている。
半数ずつ一時間を置いて来館され、作品鑑賞のあとカフェ
に入られるということ。
絵画ホールに8名様用のテーブルを出してお茶のサービ
スをする予定。

↑その路傍でひときわ明るく咲いているミゾソバ。
小さなお菓子のようだ。

↑日暮れ時、庭の落ち葉を掃き終えると大きな月が明るい。
明日が満月らしい。

↑昨夜頂き、妻が剥いていたギンナンが混ぜご飯になった。
頂いた生姜は味噌漬けになって向こうに、恥ずかしながら
左はスズキのムニエル、汁椀は鶏肉とカブのすまし汁で
した。
さて明日は新潟県知事選挙の投票日。
知事おろしと新聞の同調、終盤に於ける知事を巡る不可
解な動勢、心ない中傷、、、今夜の澄んだ月と反対に選
挙は汚濁の印象を深めた。
最大イシューと考えている原発は、一旦ことが起これば
広大な周辺地域で故郷を捨てさせる底知れぬ破壊力を
有している。
軽々に安全の担保を言うほど、原発の恐ろしさへの無理
解が露呈する。
事故に備えてヨウ素剤を手許に置かなければならない生
活など歴史的暗黒であり、事あれば離郷の止む無きなど、
何と無慈悲な施策であろう。
40年間真面目に納税してきた結果がこれだとは、涙が出
てくる。
もともと新潟県は穏やかで海山川田園に恵まれ、創造的
工芸、技術の盛んな県だった。
人々が安心して励み暮らせ、喜んで人が集まる県であるこ
とを心から祈り願っている。
充実したコンサート。
今夕50余名のお客様をお迎えして「チェロとギターの夕
べ」コンサートが終わった。
チェロの竹花加奈子さんとギターの蓮見昭夫さんの演
奏は素晴らしかった。
蓮見さんのギターが深いチェロにメランコリックに時に激
しい切れ味をもって絡み、迫力あるデュオが体現されま
した。
バッハの貴重なパストラーレはじめクラシック曲およびお二
人それぞれのオリジナル曲は、いずれも込められた心とと
もに鮮やかな陰影をもってホールを満たし私たちの胸に響
きました。

当日、真っ赤なドレスの竹花加奈子さん
カルメンからハバネラとセギリーディァ、そしてリベルタン
ゴ、あるいはご自身のスペイン時代を回想するオリジナ
ル曲など、情熱的なプログラムにドレスがとても合って
いました。
心満たされた小雨の夜、暖かなお客様に恵まれ、幸せな
音楽会でした。
それにしても樹下美術館のホールは弦楽器を良く響かせ
る。
演奏者のお二人様、本当に有り難うございました。
また遅くまで会場設営に関わって頂いたスタッフの皆様お
疲れ様でした、とても感謝いたしてます。
台風上陸と新潟県 リンドウが賑やかになってくる。
昨日のノートにこの度の台風18号が新潟県に上陸
すれば1951年観測以来初めてのことになる、という
ニュースのことを書きました。
これを聞いて、へえー、沢山台風が来ていたのに一
個も当県上陸が無かったのか、と少々驚きました。
ところがその上陸の仕方ですが、何処にも寄らずに来
るいわゆる初上陸か、一度他で上陸した後、一旦海に
出て再び上陸する場合も含めるのか、区別が付きか
ねていました。
調べてみると初上陸、再上陸陸含めて、新潟県への台
風上陸は観測史上まだ無いということでした(新潟気象
台)。
ところで島に台風が来た場合、「上陸」とは言わず「通
過」と呼ぶらしいのです。
つまり佐渡では通過になり、本土側の新潟県なら上陸
というわけです。
ついでながら上陸の呼称は九州、四国、本州、北海道
に限って使われ、沖縄ように島からなる県ではどんな
に沢山来ようと、みな通過と表現されるらしい。
また小さな半島を横断する場合も通過が使われるよう
ですが、能登半島や紀伊半島、房総半島のように大き
な半島の横断は通過か上陸かはよく分かりませんでし
た。
18号は近いうちに温帯低気圧として消滅するらしいの
ですが、現在22時すぎ、木立や空には風の音が強くな
ってきました。
18号は台風として果たして新潟県に上陸するか否か、
その前に被害など無いことを祈っている次第です。
今夕の四ツ屋浜、台風がもたらす暖かな風が吹き始めていました。
トクサには芝や雑草が入り込んでいます。しかし雑草を取ろ
うにもびっしりトクサが生えていますので、中に入りにくいの
です。
本日は茂ったトクサの一部を抜き、そこを足場にして一本一
本シラガを抜くように短時間でしたが、雑草を取ってみました。
再び苔も増えましたので、昨年のように鎌でそぎ、フルイに掛
けて処理する予定です。
根気がいりますが、行った分だけきれいになりますので、張り
合いです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
午後、ご来館されたお二方が展示をご覧になり抹茶を飲まれ
ました。カフェで名刺をお出しすると、驚かれた表情をされまし
た。
名刺には名の他に茶名を入れてありますが、男性が「私の茶
名も同じです」と仰り、こちらがびっくりしました。
お客様は表千家、小生は裏千家茶道。
長野県からお見えになったということ、奇縁に出会えて嬉しか
ったです、真に有り難うございました。
※茶名:茶道の稽古を重ねて段階を踏み、一定の期間がくる
と家元から茶道上の名が贈られる。
私は亡き渡辺宗好先生の元へ昭和62年から15年通った段
階で頂戴した。
お茶の導きを頂いた宗好先生にあらためて深く感謝申し上げ
ます。
現在23時を過ぎましたが、急に風が強まりゴーゴーと「なりふ
り構わぬ」吹き方となり家も揺れて心配です。
これは温帯低気圧ではなく、台風そのものです。
良く晴れた10月最初の日曜日。
10月最初の日曜日の日中は気持ち良く晴れた。
午後やや遅くカフェに寄り、身辺や近隣にカメラを向けた。

↑晴れ間を見て急いで仕上げたのか、女郎蜘蛛の真新しい巣が
見られた。
角度によって美しく光る。

↑先日記載した時は沢山いたクロアゲハ(多分)の幼虫が二匹だけ
残っていた。
近くでサナギになったのか、心配した金柑は丸坊主を免れたようだ。
昨日長袖、本日半袖とめまぐるしい気象に、衣服を出したり引っ
込めたり。
大きな台風がこちらを向いていて、明後日あたりから当地も影
響を受けそうだ。
初めての皆様、ご常連の方々、ご来館に感謝いたしてます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
女子ゴルフ4大メジャー競技会の一つ、権威ある日本女子オープ
ンゴルフ選手権競技でアマチュアの選手が年間億の賞金を稼ぐよ
うなプロたち抑えて優勝した。
本選手権史上初のことが、わずか17才の高校生によって成し遂げ
られた。
アマチュア、若者、恐るべし。
10月8日のプログラム 秋の日射しと空。
次週土曜日10月8日のコンサート「チェロとギターの夕べ」
のプログラムが演奏者さんから届きました。
チェロ:竹花加奈子さん、ギター:蓮見昭夫さんのデュオ。 虫の音聞こえる秋の宵にふさわしいロマンティックなプロ グラムです。
スペインで学ばれた竹花さん、ドイツで学ばれた蓮見さん の息の合った一種エキゾチックなデュオは樹下美術館のホ ールを心地良く振るわせることでしょう。 個性にじむお二人のオリジナル曲も大変楽しみです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ さて雨降り9月でしたが、この数日は日射しが戻っています。 夕刻のいっとき、秋の芝生に木漏れ日が落ちる時間の静けさ に心休まります。
↑今夏の日照りで苦労した芝生がやや落ち着きを取り戻した。 これから肥料と土をくれる秋の作業が待っている。
カフェの図書の入れ替え その3
去る9月21日からカフェの図書につきまして、新たに追加する
ものを掲載しております。
本日は25日に続いて三回目最終回のご案内です。

↑「芸術新潮 特集 ジャコメッティ」
芸術新潮2006年7月号 新潮社
倉石隆氏の奥様から「主人が影響を受けた芸術家の一人」と
して何度かお聞きしたアルベルト・ジャコメッティ。
当書は2006年、神奈川県立近代美術館で開催された展覧会
に合わせて刊行された雑誌特集。
超人的なこの芸術家自身や評論家の言葉は難解なものが多い
が、誌上の作品から直接的に人なつこさや親近感を覚える。
作品は存命中から人気があり、現在のオークションでは想像を
超える高値がついてその都度話題になる。

↑「スリップウェア」
編者・誠文堂新光社 誠文堂新光社 2016年1月23日発行。
スリップウエアは古くからヨーロッパや中国ほか世界各地
にあった陶器だが、18世紀、産業革命を期にすたれ、一
部のコレクターの手許に残るだけなっていた。
1913年にスリップウエアが載っているイギリスの古陶器
の書物を若き日の陶芸家富本憲吉と美術家柳宗悦が偶
然別々に目にして魅惑されたことから、日本に於ける本陶
器への熱い注目と憧憬が始まった。
すぐさま在日中の英国の版画家バーナードリーチおよび
同時代の陶芸家濱田庄司、河井寛次郎らの知ることとなり、
自らも渡英して調査研究と収集を行なった。
彼らはいずれも当時起った民芸運動の中心的人物たちで、
洋の東西を越えて存在する素朴かつ一種斬新な芸術に触
発され、それぞれの作風に生かすに至った。
富本と共に陶芸の研究を重ねていたリーチは帰国後、窯を
築き、途絶えたスリップウエアを、和の味わいも加えた独特
の作風で現代に蘇らせた。
本書は英国を中心に各国の作品およびリーチや日本の現代
の作家のものなどを詳細に紹介している。
暖かみと面白みを有した器は鑑賞でも良いが、肉などの煮
込み料理を盛ったらどんなに素晴らしかろう、と心惹かれる。
※富本憲吉は当館齋藤三郎の二人目の師。

↑「新潟の絵画100年展」
編集構成・新潟市美術館 1989年9月1日発行。
開館5年目に開催された明治、大正、昭和の新潟県出身者
および新潟県をモチーフにした130名の作家の224作品が
網羅された画期的展覧会の図録。
あらゆるジャンルと個性的な画風が見られて興味深く、また
意識せずとも地元感が横溢する一冊。
上越市出身では、小林古径、矢野利隆、飯田春行、牧野虎
雄、賀川隆、舟見倹二、堀川紀夫、富岡惣一郎、柴田長俊、
矢島甲子夫、串田良方らとともに、樹下美術館の倉石隆も三
点が収載されている。
県外人として齋藤真一、寺田政明ほか幕末明治初期の画家
チャールズ・ワーグマンらの新潟県に関する作品も見られる。
また県内の洋画黎明期の人、小山正太郎による「春日山より
米山を望む」(1899年)の古色溢れる頸城野が美しい。

↑「會津八一の法帖」 中央公論美術出版 昭和54年2月25日発行。
法帖(ほうじょう)は主に書家の作品をまとめた中小サイズの
書物。
自ら作成したものと、後人が編さんしたものなどがある。
当書は會津八一の書が7つの範疇にまとめられ、それぞれ
の末尾に読みが丁寧に記載されている。
7月にたまたま東京から樹下美術館を訪ねられたお客様か
ら贈呈された八一に関した書物のうちの貴重な一冊で、感
謝を禁じ得ない。
八一は樹下美術館の陶芸家・齋藤三郎と親交され、氏に
「泥裏珠光(でいりじゅこう)」の号を与え、高田で書き入れ陶
器の制作を共同で行い、東京で発表している。

↑「写真集 私」 著者・濱谷浩 湘南文庫1991年3月28日発行。
戦前戦後、縁あって上越市に住んた世界的な写真家を、関係
者などが撮影したアルバム。
都内のダンディな青年、軍を撮る軍服姿、上越地方におけ
る山間の撮影の一コマ、高田での幸福な結婚、雪国、裏日
本、表日本、それぞれの風土に密着して仕事をする本人が
写っている。
大磯の新居の正月、床の間に着物姿であらたまる夫を写し
たのは朝(あさ)夫人。
後年夫人永眠の際の氏の様子は真に辛い。
だが晩年に訪れたアメリカでタイツのゴーゴーガールと踊る
写真には、自己の全てを出し切って生きる渾身の芸術家魂
を垣間見る事が出來る。
※写真集「福縁随所」では齋藤三郎を撮影している。
以上この度の入れ替え図書14冊を紹介させていただきました。
当館の二人の展示作家、齋藤三郎と倉石隆両氏や上越市や新
潟県にゆかりのあるものなどを交えて選んでみました。
ご来館の節にはお手にとり、どうかお楽しみください。
樹下美術館のホームページの「本」の改訂は来週中にさせてい
ただきます。
カフェ図書の入れ替え その2。
カフェの図書に10数冊の本を追加している所ですが、如何せ
んカフェも本棚にもスペースに余裕が無く、長く置いているもの
との入れ替え中しといった次第です。
本日は新たな児童書を掲載させて頂きました。
文章や漢字などから本によってはむしろ大人向きと言っても
良いかな、というものもあります。

↑「雁の童子」 作・宮沢賢治 絵・司修 偕成社2004年9月発行。
ある中国の砂漠でのこと、空を飛ぶ7羽の雁の6羽が次々と鉄
砲で撃ち落とされ、人間の老人の姿になって死んだが、無傷だっ
た幼い雁だけ童子となり、ある夫婦に育てられる。
童子は純粋で賢く、新たな両親に愛されたが、いつか自分の姿
に似た砂漠の洞窟の壁画を見て倒れ、天に召される。
物語からいつとはなしにサンテグジュペリの「星の王子さま」がよ
ぎる。
沙漠、天から降り再び戻る子供、純粋さ、存在の意味への気づき。
などだが、本書は雁の童子を通して仏教上の輪廻転生が透明感
をもって書かれている。
司修の挿絵から愛らしい童子の転生と哀切さが広がり伝わる。
氏は若き日より樹下美術館の展示画家倉石隆と親交し、かって
当館において倉石氏について講演して頂いたご縁がある。
当書は十分に大人向きであり、巻末には流沙(るさ)→タクラマカ
ン砂漠、などの註釈があって助かる。

↑「小公子」
原作・バーネット 文・立原えりか 絵・倉石隆 世界文化社発行。
アメリカの裏町で元気よく過ごしていた少年は、イギリス貴族
の跡取りだった、という物語。
英国で出版された時代1886年(明治19年)には貴族制度が残
っていて土地、村人、税も貴族のものであり、貧富の差は激しか
った。
そんなイギリスに渡った少年が、いかめしい伯爵の祖父との間
で次々と新しい出来事を起こす。
挿絵の倉石隆は樹下美術館で常設展示している画家。
しばしば人物を細長く描いたが、この本でもその特徴が見られて
いる。

↑「どんこうれっしゃがとまります」 文・鶴見正夫 絵・倉石琢也。
電車好きの子供は海辺の駅のそばに住んでいる。駅は夕陽が
きれいで、冬に雪が降り、新潟県柏崎市の信越本線「青海川
駅」を彷彿とさせる。
著者は新潟県の出身で挿絵は倉石隆氏のご子息倉石琢也氏。
お二人とも青海川駅を良く御存知だったのではないだろうか。
琢也氏は多くの児童書に挿絵をされているが、それぞれの本に
合わせて多様な描法を駆使される。お父様譲りの確かなデッサ
ン力の賜物にちがいない。

↑「ルノワールの絵本」 著作者・結城昌子 小学館 1994年1月1日
発行、2016年5月29日第30刷発行。
過日のルノワール展のショップで購入してきた。代表作や細部の
人物や小物などに焦点を当てて、鑑賞の素朴な手引きとなる
よう編集されている。

↑名著初版本復刻修行選「風の又三郎」 著者・宮沢賢治 図畫・小穴
隆一、解説・坪田譲治 日本近代文学館 1985年4月20日発行。
宮沢賢治亡き後の昭和14年、氏の初めての児童書として刊行され
た書籍の復刻版です。
「風の又三郎」のほか「貝の火」「蟻ときのこ」「セロひきのゴーシュ」
「やまなし」「オッペルと象」が収められている。
賢治の倫理観、世界観、深遠な自然界の物語性が伝えられる。、
丁寧な解説は野尻湖に疎開していた児童文学者、坪田譲治、挿絵
は芥川龍之介の無二の親友で、「この人を父と思え」と子へ遺言さ
れた小穴隆一。
ちなみ小穴氏は樹下美術館の画家・倉石隆が学んだ太平洋美術学
校の前身である太平洋画会研究所の出身者。
復刻とはいえ、初版と同じ外函つきのハードカバー装丁をそのまま
受け継いでいて、ノスタルジックな一冊になっている。
近づく「チェロとギターの夕べ」 本日お彼岸のSPレコード。
本日秋分の日は終日小雨が降ったり止んだりしました。
毎日梅雨のようですが、週末には晴れ間がある模様です。
さて10月8日(土曜日)のチェロとギターの夕べトが近づ
きました。
小さなホールで心と耳はおろか肌まで振るわせる二つの
楽器の演奏にご期待ください。
お陰様で現在30名様を越えましたが、いま少々の余裕が
ありますので、皆様ふるってご参加下さい。
先日、富山市からお申し込みがあり、びっくりしています。
本日SPレコードを持参された方と蓄音機を回して聴き
ました。
ショパンのワルツ10番(P/リパッティ)やバッハの音楽
の捧げ物(イタリアントリオ)ほかがかかりました。
特に絶品とされるリパッティのショパンのワルツには皆
で深いため息をつきました。
電気を用いず、盤の振動波形から直接取り出される音
楽ですが、不思議と雨の日が合っているように感じられ
ます。
針からサウンドボックスを経てホーンへ、そして耳へ。
自然な音の伝導に、雨の日の湿度が優しく作用してい
るのか。
あるいは、しっとりした雨の日は心を鋭敏にする何かが
あるのもしれません。
カフェの図書の入れ替え その1。
カフェの図書を十冊ほど入れ替える予定ですので、何回かに
分けてご案内致します。
以下は明日から置かれる本です。

↑「写真ものがたり 昭和の暮らし1 農村」
著者須藤功 農山漁村文化協会 2004年3月10日発行。
草の道、藁葺きの家、一家総出の手仕事、働いて働いて働く
一年、子は親の傍らで手伝い遊び育ち、近隣縁者が助け合い
祝いあった農村。
一部は昭和50年代中頃まで続いたこうした姿は“貧しくとも
豊か”と言われるように、あるいはそれ以上貴重な異文化の
如く記録されている。
私たちは、日頃忘れ物をしては探したり取りに戻る。
克明に撮影された昔の農村の一枚一枚の写真には数え切
れないくらいの忘れ物が写っている。

↑「写真ものがたり 昭和の暮らし2 山村」
著者須藤功 農山漁村文化協会 2004年6月15日発行。
山村は農村よりも暮らしが複合的である。山村とは言え一部
に棚田を有し、山の木を切り運び植林し、獣や川魚を獲り、
炭を焼き、焼き畑を行い、ヒエやソバを栽培し、山ほど山菜を
採り険しい山坂を歩く。
いつ何処で何が採れるか、子供もよく知っていて、山に入ると
「これは来年の分」と言って取り残しをするのも山村の智恵だ。
危険が多いため農業よりも役割分担などに厳しさが見られる
が、神への祈りと感謝そして祝いごとは農村と良く似ている。
上掲の二冊から、農村も山村も化学とガソリンと電気の導入
で、仕事は様変わりし、生活様式や交通手段も変わった。
筋肉と智恵と忍耐で助け合いまた喜びあった一昔前までの農
山村の暮らし。
戦や学芸ばかりが歴史ではないことを深く知らされる。

↑「文豪の家」
著者(監修)高橋敏夫、田村景子 エクスナレッジ2013年4月
30日発行。
昔の人は今より多く住処を変える。転勤族でもないのに作家た
ちは次々よく替えている。
本書には生家をはじめ最も愛した家を中心についの住処まで、
太宰治から若山牧水まで36人の文学者の家と室内の写真が、
時に本人自身とともに並ぶ。
しもた屋から豪邸まで様々で、純和風と和洋折衷が多い。
故郷でも仮住まいであっても、家は作品にこまやかな影響を及
ぼしている事が分かる。
作家を撮影した写真集で、接近したポートレートもあるが、
多くは書斎や庭や、何かの風景などと共に撮影されている。
ゴルフ場の石川達三、油絵を描く田村泰次郎、破れ障子の
前の檀一雄、大きなライオンに餌をやる火野葦平、郊外で子
供に囲まれる坪田譲治、枯れ野でヤギを散歩させる伊藤整、
競馬場の舟橋聖一、着物姿が似合っている吉行淳之介、
大岡昇平、大佛次郎、亀井勝一郎そして高見順、私も一応
座ってみた銀座のバー「ルパン」のカウンターの太宰治。
83人もの文士たちが有する、時代と生い立ちに翻弄されつつ
ペンを執り続けた気骨と、確固たる個性に加えて滲む独特の
エレガントさは一体なんだろう。
昭和時代、テレビやジャーナルにはしばしば作家が登場し、
その人の本を読んでいなくても名前と顔くらいは皆知っ
ていた。
彼らには一種の迫力があり、着物や帽子が似合い、酒場
、野末あるいは銀座などお好みの場所を有し、作品と共に
個人的な話題も賑やかだった。
私だけの見解かもしれないが、今や文士は死語になりつつ
あり、まず文豪を聞く事も無い。
この30年足らず、平成はそれ以前の長い時代とは異国のよ
うに変った。
すみずみまで「便利で美味しく」なったが、病む人も多いこと
から、果たして幸福かと言えば、それだけは一概に言えない。
冬へ戻っていく雨降りの一日 美術館の雨水。
終日冷たい雨が降り、服装も布団も冬支度のようになった。
実際は冬に向かっているのだが、見方によって夏から折り
返し梅雨を経て、冬へ戻って行くようにも見える。

↑黄色のかっぱで下校する雨の日の小学生。
大人は車だが雨中を歩き、素朴な生活感が感じられいつ見ても
立派。
さて美術館には雨どいと言うものが無く、屋根から落ちた雨水
は周囲に巡らされた石を積んだ溝へ落ちていくようになっている。
中でもカフェの右端の部分は、屋根の構造上最も集中するので、
時には滝のようになる。
先日あるお客様が、
「雨どいが傷んでいるのでは」と仰った。
「いえ、ここは雨どいが無く、下の溝に落ちているのです」とスタッ
フが説明すると、別のお客様が、
「何か滝の裏側にいるみたいで、素敵です」、と仰ったそうな。
確かに本日午後のいっとき、小さな滝が現れたようだった。
- 仏像、社寺、二十三夜塔、庚申塔
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- 先週末の種々から その1心打つ音楽会。
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- 暦の春、卓上メモ、鷺と鷹、梅の名所は。
- 今日で2月が終わる。
- 先週の種々 再び柿崎海岸 氷飾り。
- 2026年倉石隆は「少女を囲んで展」。
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- ハクガンが戻った 標識首輪の個体。
- 「つどいの郷」嘱託おさめの日。
- 春近く、鳥たちが反応している。
- 雪大根を頂いて 豪雪と冬鳥の動向 選挙以後昨今の頭痛。
- 本日ロッテアライリゾートで。
- 午後揃って姪が訪ねてきた。
- 今年の陶芸展示は「現代茶碗展」です。
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