花鳥・庭・生き物

夕刻のほくほく線 金色のたんぼと白鳥。

2014年11月20日(木曜日)

やっと晴れた晩秋の日、午後休診日だが施設のインフルエンザワクチンの接種があった。

それを終えて美術館のカフェへで、常連さんと沢山話した。

その後ほくほく線の電車を撮りに近くの田圃へ。
白鳥の群がいたので電車を入れようとするが中々難しい。

ところでよく見ると田圃は一面に細い蜘蛛の糸のようなものが掛かっていた。
落日が迫るとそれが金色に光った。

042普通列車と白鳥は相性が良さそう。

 115名残惜しいほくほく線特急「はくたか」と白鳥の群。

055刈り穂の田一面に非常に細い糸が張り巡らされていて、陽を浴びると光る。
蜘蛛の巣であろうか、獲物は何だろう、とにかく初めて目にした。

 164逆光の白鳥たちは波の上にいるようであるが、光っているのは蜘蛛の糸。

もう数日は晴れるらしく何より有り難い。

波浪と時雨とヤブコウジ。

2014年11月14日(金曜日)

連日の季節風は台風並み、というより当地では台風以上の強さ。
叩くような時雨(しぐれ)も容赦ない。
いっとき、あられも混じったという。

庭の傍らのヤブコウジはほっぺを真っ赤にして集まり、
固い葉っぱを傘にかかげ身を寄せ合い、吹き寄せる枯葉を抱えて暖まる様子です。

 

防波堤の波2まるで獣の如く小さな漁港を襲う昨日の波浪。

ヤブコウジ真っ赤な実を沢山付けていた先日の樹下美術館のヤブコウジ。
今年は例年より実が多いと思われます。
わずか15~20㎝ほどの背丈ですが、草ではなく樹木なのですね。
荒れる空の下、こびとのようなヤブコウジたちは怠りなく冬仕度です。

明日はいよいよ蓄音機によるレコードコンサート。悪天候かもしれませんが、会場は皆様の熱気で暖かくなることでしょう。

イタヤカエデを植えた 何かを育てるのは張り合い、あるいは本能。

2014年11月12日(水曜日)

昨日11日は火曜日で樹下美術館は休館でした。
先日記載しましたイタヤカエデが年々立派になるのを見て、あと二本はほしいと考えていました。

さいわいネットの通販に1,5jメートルの苗が出ていましたのでそれを求め、
昨日お天気だった休館日に植えたという訳です。

044一本はカフェから見て正面奥に植えました。

046二本目は美術館左脇、もともと黄色のまだ幼いモミジがあった所を選びました。
イタヤカエデはしばらくすると1年に1メートル近く伸びるようになりますので楽しみです。

047その小さなモミジを美術館の真裏、館内の細いスリットから見える所に移しました。
(いずれも支柱をもっと丈夫にしたいところです)

ところで70才を何年か過ぎて樹を植えるのでは、その成長を見る時間はたいしたものてはありませんね。
しかし一般に花や野菜、稻や樹、人や仕事あるいは趣味など、わずかでも何かを育てたい、という心境は年と無関係のはりあいで、
ある主本能の如きものではないかと感じられるのです。

かなり昔のことですが、長くお孫さんのお弁当を作っていた高齢のおばあちゃんがいました。
お孫さんは高校卒業後、都会の大学へ進学しました。
するとおばあちゃんに明らかな鬱が現れて進行したのです。
大学に受かったのだから喜べばいい、と家族は慰めましたが、最後は肺炎で亡くなられました。

日中お天気は持ちましたが、夜に入り予報通り風が強くなってきました。

日が短くなって 貴重な立ち話 今年の月。

2014年11月7日(金曜日)

私の定時在宅回りや往診は午後3時を過ぎて始まる。
この数年、一回2~4軒を訪ねる。
それ以前では3~5軒あるいはそれ以上だった。

夏場の午後3時はまだ強い日射しが残っていたが、今その時間は夕刻の色を帯びる。
少々不思議な事に、この時間帯に道路で立ち話をする女性たち(奥さんたち)を時々見かける。

私たちの出がけにそのような女性がいるとすると、
一通りの往診回診を終えた帰り道、同じ場所で同じ人がまだ話し込んでいることがある。

長い時には30分から小一時間が経っている。
しかも話している人の顔は大抵真剣だ。

「あっ、始まっている」と後ろに乗っている看護師に言うと、
「ほんとですねアハハ」と笑う。
長い立ち話は女として理解できなくもない、とも。

本日もそんな光景を見た。
既に4時に近くであり、あたりは暗くなっている。
よほど大切な話なのだろう、と思ってしまう。

ところで、かって家の近くで母が立ち話をしているのを聞いたことがあった。
「それではまた」
長い話がようやく終わるかに見えたその時、
「ああ、そうそうこの間の○○」と言った途端、そこからまた延々と始まった。

声を出すことは心肺機能が強化されることでもあり、長く話すのはランニングに似てなくもない。
ならばおしゃべりはストレス解消に役立つほか、身体機能の維持強化に繋がっている可能性を否定できない。
これが長生きの一因ならば羨ましいことである。

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今年の秋はスーパームーンやミラクルムーンがあり月と良縁の年だった。
二回とも晴れて幸運といえよう。

今年は旧歴でいえば9月が一回多く、うるう9月は新暦の11月21日まで続く。
こんなことは今世紀中にもう起きないということだ。
私の年午年(うまどし)も残り少なくなったが、色々な意味で変わった年だったことになるのか。

今夜の満月今夜のうるう9月の満月。

一昨日の十三夜の月一昨日のうるう十三夜の名月。
わずかに影が含まれ、それが情緒とされるのだろう。

紅葉のイタヤカエデとメグスリノキ。

2014年11月5日(水曜日)

二日続いた雨の後、三日続きの晴れとなりました。
日中温かく、午後在宅回りの車外気温は19℃を示していました。
お天気なのに風邪気味という方が増えているように感じられます。

さて先日紅葉のマユミとニシキギを掲載させて頂きました。
本日はイタヤカエデとメグスリノキを載せました。

イタヤカエデは御存知の方も多いと思いますが、大きな葉と鮮やかな黄色の紅葉が美しい樹です。
カフェの正面に植えて5,6年経ちますが、真っ直ぐ延びて既に5メートルはあるでしょうか。

メグスリノキは比較的珍しい樹木だと思われます。
現在二本ありますが一本は上越市清里区の造園業・丸山隆光園の亡き親方が20年前に植栽されました。

イタヤかでとメグスリノキ右の黄色がイタヤカエデ、左の上半分がメグスリノキ(こちらはまだ8年目)。

イタヤカエデイタヤカエデ。晩秋過ぎても黄色調を深めます。

メグスリノキ黄緑、ピンク、オレンジが華やかに混じるメグスリノキの紅葉。
こちらは20年ほど経ったもの。カフェから見て左奥の方にあります。

メグスリノキの樹皮を煎じたものは眼に良いと言われ、さらに肝臓にもということで茶として販売されているようです。
別名「長者の木」とか「千里眼の木」などと呼ばれ、縁起の良さが感じられます。
美術館の庭は名園というほどではありませんが、秋の見頃になりました。

SPコンサートもう5,6席余裕があります、宜しければお電話なさってください。
☎025-530-4155

本日は晴天なり 庭の除草。

2014年11月4日(火曜日)

雨に降られた連休があけて本日は定期休刊日、そして晴天だった。

晴天と言えば、
「あ、あ、あー、本日は晴天なり、本日は晴天なりー、後ろOKですかー」
昔からマイクテストの際、雨の日でも「晴天なり」が使われている(と思う)。

もとは英語圏の通信テストで「It is fine today」が用いられてるのを、そのまま訳して日本で使ったらしい。
It is fine todayには発音の要素がうまく網羅されているため実用されたということだ。

しかし「本日は晴天なり」はただの転用であり、テスト向きに考えられていないという意見もあるようだ。
だが「今日は良い天気です」と口語になれば子音が乏しくてしゃんとしない。

「本日は晴天なり」は公式な電波テストで用いる言葉として長く法で定められているらしい。
今日様々なイベントのマイクテストで、
「あ、あ、あー」のあと、「本日は晴天なり、本日は晴天なり」と滑舌よく繰り返される。

その昔皆で芝居をした時、それこそ雨の日も真剣に「本日は晴天なり」と言ったのを思い出す。
(もう古い、今は言わない、ということでしたらどうかご容赦ください)

141104庭仕事本日午後の除草作業。
余計なススキの株を掘ったり、ばらけたアヤメを切ったり、面倒な場所の雑草を取った。
全て来年のためであり、越冬する雑草取りや施肥など沢山仕事がある。

明日また晴れますように。

時雨の一日 教養人川上善兵衛 「青い鳥」のDVD

2014年11月3日(月曜日)

昨日に続いて朝から時雨れた一日、世情変わっても四季のうつろいはそうそう変わらない。
毎年今頃になると荒天が多くなるが、又始まったと言った感じである。

外は荒れても生活はそれなりに続くところがやはり有り難い。
昨日本日ともお客様がちゃんと見えられて、先日お抹茶を服した小学生の男子生徒さんが
昨日ふたたび見えたと聞いて嬉しかった。

庭カフェに寄った強い雨降りの午後ほんの一時陽が射した。

カシワバアジサイ庭のカシワバアジサイの紅葉。

ポプラ本日頸城区のポプラ並木(モノクロ写真ではありません)。

夕食は祝事を迎えられるご夫婦と一緒だった。
塩尻の五一ワイナリーに残された地元上越市は岩の原葡萄園の創業者・川上善兵衛の漢詩の話をお聞きした。
詩語および情感の豊かさと髙い教養に驚きを禁じ得なかった。

512bTrWWZ8L届いた1976年米ソ初合作映画「青い鳥」のDVD

帰宅するとマイブームとなっている 「青い鳥」のDVDが届いていた。
時間が無いので先ずざっと観だったが、やはり「未来の王国」のチャプターが素晴らしかった。
「時」と呼ばれるお爺さんと生まれる前の子ども達の場面なのだが、特異な設定と美しいシーンに切なくも胸打れた。

この映画のことは後に記載させて頂ければと思っています。

マユミとニシキギ。

2014年11月1日(土曜日)

気がつけば11月1日。
本日は終日温かく、外出時の車が示した車外温度は夕刻も19℃とありました。

さて樹下美術館の庭が色づいてきました。
比較的髙い樹は、茶色のコナラ、赤や黄のモミジ、緑からオレンジへとメグスリノキ、エンジ色のハナミズキなどがあります。
低木のマユミとニシキギもしっかり赤くなりました。
御存知の方も多いと思いますが、マユミとニシキギは遠目にとてもよく似ています。

樹下美術館の一帯では雑木に混じってマユミが多く見られました。
庭のマユミももとからあったものと、その株を分けて増やしたものです。

一方、ニシキギは当地で目にしたことはなく、造園に際して植栽されました。
その昔長野県のとある宿で初めて紅葉のニシキギを見た時は感激でした。

本日は当館のマユミとニシキギを掲載しました。

マユミの枝 (2)マユミ。

マユミの枝 (1)マユミの枝。つるりとしています。

ニシキギニシキギ。

ニシキギの枝ニシキギの枝。翼(よく)と呼ばれる固く平たい樹皮が羽のように付いています。
ニシキギの幹や枝はマユミに較べて固く、姿も良いようです。
紅葉の赤味はマユミの方が濃くなります。

開館して8年目、木々の成長と共に年々紅葉が美しくなりました。

秋冬のつがいは知恵?愛情?両方?

2014年10月30日(木曜日)

例年秋深まるころ、古家の軒下が雀の鳴き声で賑やかになる。
ペアの縁組みを巡る争いではなく、少なくとも数カ所の巣を取り合っているようだ。

場所が決まると夜間中からコツコツという音や羽ばたきが聞こえるようになる。

雀本日軒下で見られた睦まじいペア(薄いカーテン越しに撮りコントラストなどを調整してます)。
交尾、産卵は来春からなのにすでに安定したつがいに見える。
二羽が協力して自分たちが決めた巣を見張っているようでもある。

シジュウカラ本日樹下美術館の水場にやってきて水浴びをしたシジュウカラ。
帰りも一緒だったのでつがいかもしれない。

ところで雀でいえば、若鳥を中心に秋~冬を群で移動しているグループがある一方、
上記のようにペアなどで軒下で過ごすものもいる。
厳しい冬を越すには野中の群より軒下がずっと有利にちがいない。
軒下のペアと野中の群はそれなり個々に存在理由があるのではないか。

では有利であろう軒下が比較的安定して維持されるのはどうしてだろう。

雀の寿命は平均およそ一年半(半年~数年)らしい。
つがいの死は同時ではなく、どちらか先が自然であろう。
その場合、残った個体は直ちに群などから伴侶を得てつがいを維持するシステムがあれば、
軒下は切れ目なく穏当に引き継がれていく可能性が考えられる。

真意はどうなのか、それにしても繁殖期でもないのにつがいで過ごすのは自然の知恵?
まさか愛情?
それとも両方か。

本「日本の七十二候を楽しむ ―旧歴のある暮らし―」 菊枕。

2014年10月10日(金曜日)

樹下美術館のカフェに本が置かれています。
当初の10冊ほどから現在70冊くらいになりました。

最近追加した本の一つに「日本の七十二候を楽しむ ―旧歴のある暮らし―」があります。
立春から大寒までの二十四節季をさらに三分した七十二候は何ともこまやかでした。

日本の72候を楽しむ「日本の七十二候を楽しむ ―旧歴のある暮らし―」
東邦出版・初版第1刷2012年3月2日。
樹下美術館の本は、そのわずか7ヶ月後の2012年10月17日で第7版第4刷。
人気の高さが覗えました。

当本によりますと丁度今は二十四節季の寒露(10月8日ころから始まる)に当たり、
10月13日~17日ころまでの七十二候は「菊花開く」になるそうです。

この時期の言葉として「菊枕」が掲げられていました。
旧歴9月9日重陽(ちょうよう)の節句(新暦10月2日)に菊の花を摘み、
それを乾かし、詰めて枕を作る候というわけです。

シオン今盛りの仕事場のシオン。

この菊香漂う枕をして寝ると恋する人が夢に現れると言い、女性が男性に贈ったということでした。

ガラス戸のカマキリ先日の皆既月蝕の夜、家のガラス戸に居たカマキリ。
やはりお腹がおおきく、このようなカマキリは今年三度目です。

「菊花開く」の次の七十二候は「蟋蟀(キリギリス)戸に在り」で、10月18日~22日ころと書かれていました。
虫たちが明るさや暖かさに惹かれて人家にこっそり近づく候、ともいわれるようです。

コオロギの声も近くになるでしょうし、月食の晩の身重のカマキリにもそのような雰囲気がありました。
身辺の自然に対する昔の人々の敏感な詩情には正直驚かされます。

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