樹下だより

晴れた連休の日 展示とベンチ。

2021年5月4日(火曜日)

雨降りや風がふくことが多かった連休。本日は気持ち良く晴れ上がりました。

いつもは閑散の樹下美術館ですが、昨日と本日は賑やかにして頂き、カフェは何組かの方達に待って頂いた。当館はカフェが好評ですが、連休中半数以上の方達が展示をご覧になり、有り難かった。

晴れたため三つある外の席をいずれも使って頂いたそうです。

 

 

以下三カ所の外の席です。

 

開館当初からある田んぼを望むデッキのベンチ。

昨年から設けた美術館真裏の席。

今年4月に設置した木製のベンチ&チェア。
設置後初めて本日座って頂いたのは二人のお嬢さんと親御さん。
小学校低学年のお二人はともにピンクのリュックを背負って、
とても可愛かったです。
展示の絵の説明をうなずきながら聴いて頂き、有り難うございました。

倉石隆挿絵本「りす女房」 本日清々しい空に雲。

2021年4月26日(月曜日)

昨年は倉石隆氏の作品から挿絵や表紙絵として編纂された21冊の書物を展示しました
過日あらたに、探していた倉石氏挿絵の「りす女房」が手に入りましたのでご紹介致します。

 

「りす女房」
アン・フィリッパ・ピアス原作 猪熊葉子訳 倉石隆挿絵 富山房1982年7月23日発行
アン・フィリッパ・ピアスはイギリスの女流童話作家。
猪熊葉子はイギリス文学者で聖心女子大学名誉教授。

挿絵の一部

挿絵の一部

挿絵とページの一部
かって一度地元の大潟水と森公園でリスを目にした。
樹下美術館にも現れればいいのに、と長く待っている。

 物語は森外れの村で豚を飼う兄弟の弟ジャックが主人公。ふとしたことから森の奥深くに住む緑色の妖精を助け、その王から指輪を貰う。指輪は春先に生まれた子リスを探しその足に着けると、リスは将来妻となる娘として現れると告げられることから始まる。森の情景やリスの生態などには澄んだリアリティがあり、自然のエッセンスに触れながらストーリーを楽しめる。
西洋の原作が多い倉石隆の挿絵には洋画家として熱心にデッサンを磨いた氏の骨頂がよく現れている。幾つかの書評ページで挿絵の素晴らしさを指摘するものが見られた。

「リス女房」はインターネットの古書サイト「日本の古本屋」にリクエストとして登録していたところ、3年ほど経って連絡があり購入しました。日本中の古書店を網羅するこのサイトを通してこれまで何冊も求めることが出来ました。

 

本日四ツ屋浜の雲。

美術館は田んぼ側のベンチからの雲。

 

4月15日に入ったテーブル&ベンチ。
見えている樹木はモミジ、コブシ、アオハダ、ニシキギなどです。
すっかり周囲の新緑と調和し、木漏れ日が射し良い雰囲気になりました。

本日すっきりした陽が射しましたが、日中やや寒さが感じられました。

三者三様の説明会参加。

2021年4月23日(金曜日)

今夕7:00から文化会館で個人機関におけるワクチン接種の説明会があった。
会場近くのAさんが現場へ参加、大潟区の二人は仕事場のPCで、私は自室のタブレットで参加した。このたび仕度した自院のインターネット環境や二か月前に購入した私のタブレットもいわばこの日以後のために用意したようなものだった。

ことコロナに関する情報や事務処理はせかされるようにIT化していく。この対応の準備費用と仕事量について過日不平を述べた。それでも何とか道具を追加し、(株)信越情報のお世話と、キーや頭を叩きながらフォーマットを埋め、幾つかのシステムのログインが可能になった。

 

私は自室でタブレットのリモート。
三回目目の参加で少し馴れて来た。

二人のスタッフは仕事場で参加。

ひとり説明会の現場に参加したAさん、遅くまでご苦労様でした。いち早く大切な追加資料を貰うことが出来たようで助かりましたね。月曜日には皆で再度のミーティングをしましょう。

IT環境の無い機関にはペーパーやFAXの対応が許容されるようだが、それもまた今どきの文化のあり方ではないだろうか。どこかの国ではないが、隅々一色にしてしまえば良い、と言う話でもあるまい。

さて先日、しばらく食事写真を休みます、と書いたばかりでしたが、新鮮な魚を頂いた事と、それが美味しかったことで、以下に載せてしまいました。

 

かっての芝居仲間から頂いた大きなアジ。
差し渡し30㎝は楽にあった。

 

たたき。

大きくて肉厚なフライはとても美味しかった。

 

 

僅かに肌寒かった本日。八重咲きイチリンソウが明るい陽を浴びていた。
もうじき終わる頭上のクリスマスローズと賑やかに話をしているようだ。

一気に新緑 可愛い花たち。

2021年4月21日(水曜日)

早いもので、最後のヤマザクラが散るや庭は一斉に新緑になった。

背丈の低い可愛い花を載せてみました。

鳥が水を飲みに来る水盤に落花している。
直系60㎝ばかりの水盤に寄って撮りました。

 

 八重のヒトリシズカは大勢で咲いても静か。
※後日お詫び:申し分けありません、ヒトリシズカ→イチリンソウの誤りでした。

 

背丈はせいぜい70㎝ほどの丁字ザクラ。
よく目立ち、何という花ですかと、しばしば訊かれる。
近寄ると良い香りがする。

 

今年は沢山咲いた野スミレ。

 


マントヴァーニー楽団で「すみれの花咲くころ」

その昔の若いころ、ムード音楽と称して沢山の軽いオーケストラがあり、常にラジオから流れていた。
このマント・ヴァーニーはじめ、ヘンリー・マンシーニ、パーシー・フェース、カラベリと101バイオリン、ヘルムート・ツァハリアス、ワーナー・ミュラー、フランク・チャックスフィールド等々あった。
これらの日常的な音楽は歌(言葉)や強いメッセージ性もなく、何かをしながら、あるいは息抜きに気軽に耳にしていた。

さて周囲の田はおよそ打ち終わり、水を入れるばかりになった。晴れが続き本当に良い季節になった。

強風の日の買い物 高校時代の肺結核治療 駐車場で帽子を追いかける。

2021年4月18日(日曜日)

昨日の雨降りの空は本日さらに悪化し、終日強風に見舞われた。
昼に外出、ホームセンターでキキョウと用土および芝生の肥料を、帰路のドラッグストアでアリナミンを購入した。

風は午後次第に強まり、ホームセンターでは少し大きめの物が至る所風で倒されていた。起こしてもすぐに倒れるのだろう、所によって通路を塞ぐものまであった。

美術館の花は出来るだけ暇を作らず、次々に何かが印象深く咲いているようするため、色々と補強を試みている。
当初山野草や茶花などをこまごまと植栽していたが、全体の眺めを重視した方が良いと考えるようになり、最近は点に加えて面を意識している。

ホームセンターでは車から下りて歩くと何か顔に不自然な感じを覚えた。マスクを忘れている。慌てて戻りダッシュボードを空けると一枚だけ残っていて助かった。

 

これで買い物が出来た貴重なマスク。

ドラッグストアではアリナミンEXプラスというのを購入した。今の食事で何一つ不足は無いと考えられるが、足腰の疲れなどに対し、ふとしてアリナミンを飲む。
アリナミンとの付き合いは、高校二年生の春から始まった。その年の健診で肺結核が見つかったのがきっかけだった。

結核が告げられた日のことは鮮明に思い出すことが出来る。
担任のY先生に職員室に呼ばれ、レントゲン健診の結果で肺結核の疑いがあることを告げられた。その場で薄い茶封筒に入った小さなフィルムを渡された。フイルムをポケットに入れ、一人汽車を待った駅のホームが浮かぶ。家で父にフィルムを見せると、ああ、と父は落胆した。

直ちに週2回のストレプトマイシンの筋注(1回は父が下宿を訪ね、1回は日曜日に家に帰って打つ)、およびパスとヒドラの服用が始まった。同時に補助的にアリナミンの服用と一定量の生バターを摂るように言われた。

不思議なもので、健常から一気に病者に変わったにも拘わらず、直ぐ治療を受け入れたように思う。但しある時期を過ぎると大して症状の無い病気よりも治療の鬱陶しさに嫌気を覚えるようになった。
注射は痛い、薬でお腹は空かない、引き出しのバターはまずいなど、いつ終わるとも知らされず続いたためだった。
ほかに映画館は駄目、体育ほか諸行事は見学で生活全体が晴れ晴れしない。ただ一緒に見学となった何人かの級友とは他の生徒に無い強い親しみを覚え、子の無い下宿の主夫婦はより親切に接してくれるようになった。

高校三年生の9月に手術も考慮して父の母校たる都内の大学病院を受診した。その結果注射をストレプトマイシンからカナマイシンに変更すること、残りの学期を休学して治療に専念することになり、がらりと生活が変わった。注射のため尻をだすのだが、ある日、随分肉がついてきたな、と父が嬉しそうに言ったのを覚えている。

かくして高校3年生をもう1回やり直し、翌年春に晴れて全快した。注射は内耳性難聴の副作用があり、最後の方では注射後耳がぼーんとする感じや軽いめまいを覚えるようになったが、症状が固定する前に離脱できたのは幸いだった。
但し後年血清クレアチニン値が1.0~1,2レベルと正常値を超えて推移しているのは、足かけ3年打ち続けた注射の腎毒性によるものかと考えている。

闘病というほど濃厚ではないが、貴重な青春の陽光は精々早春か晩秋の明るさでしか無かった。ただ姉に勧められてドイツの小説を読んだのと、休学中の朝な夕な近隣の自然に深く親しめたのは得がたいことだった。

さらに病癒えた大学で亡き級友Sに勧められ、テニスと音楽の部活に夢中になったのはリハビリだったかもしれない。加えるに今でも何か失ったものを何処かで取り戻そうとしているような感覚がよぎることがある。時の価値、密かではあるが青春というのはそれだけ貴重だったのかとあらためて思う。

さてアリナミンはサイアミンプロピルダイサルファイドという化学名だった。役立つわけではないが当時暇つぶしに、パスはパラアミノサリチル酸カルシウム、ヒドラはイソニコチン酸ヒドラジッド、と薬効書を読んで覚えた。大学時代そのことを話すと、何でそんなことを知っているのか、といぶかしがられた。

そんな訳で、近時足腰や目に疲れや痛みを感じると思い出したようにアリナミンを飲んでみている次第で、本当のところあまり深い訳はありません。

 

本日購入したアリナミンEXPLUS.。

本日買い物を済ませたドラッグストアの駐車場の風はひどく、帽子を飛ばされた。駐車場の端まで飛ばされ、危うく国道に出る寸前で捕まえた。青春の闘病も鬱陶しいが、老人が広い駐車場で帽子を追いかけるのも切ない。

前庭に木製のベンチ&テーブル キジバトの吸水 満開のヤマザクラ。

2021年4月16日(金曜日)

昨日午後ホームセンターから木製のベンチ&テーブルが届き、前庭に置きました。
仮置きしていた鉄製のものは裏手のもとの所に戻しました。

これで外は11席になりました。混み合うことが少ない樹下美術館ですが、これからの季節、お天気の日は座ってみてください。

 

がっちりした構造は4人が楽に座れます。

駐車場に接していますが、
コブシ、モミジ、椿、アオハダ、アオダモの木に囲まれています。

さてカフェにいるとキジバトが水を飲みに来ました。

そっとのぞき込む。

口を付けて美味しそうに飲んでいます。
ハトはほかの鳥と違い、口を付けたまま水を吸えるそうです。

 

大方終わったヤマザクラですが、この木と前の道に面した木が今満開です。
手前の白い花はジューンベリー。
今週末は低気圧の影響でかなり荒れる模様。
その間、花には散らないでほしいのですが。

良い季節のなか、拡大の一途を辿る新潟県のコロナが心配です。

親切なジョウビタキ。

2021年4月8日(木曜日)

昼食に美術館へ寄るとカフェのA氏がジョウビタキが来ています、そこそこ、と仰った。
確かに4,5メートル先のツツジの枝にいる。

出て行ってカメラを向けると飛び去ったが、10分もするとまた来た。
ガラス窓越しながら近いのでかなり鮮明に撮れる。
あっちの枝、こっちの枝へパッ、パッと軽やかに飛ぶ。ただしこの鳥は高い枝にはまず止まらない。精々1メートルほどの高さ、時には芝生にも下りる。しかも私達カフェに居る人間の数メートル先まで来てくれる。

一通り目の前を往き来したあと視界から消えるが、しばらくするとまた現れ、なんとまあ親切な鳥なのだろう。
同じ個体が繰り返し現れているのではないか、と考えてみた。
庭の灯りに止まったのをスマホできれいに撮った写真をお客様が見せてくださった。

 

 

 

 

 

目の前の芝生に下りた。

 

色が濃いのでオスであろう。
鮮やかなオレンジ色が春の花などを背景に、しばしば絵になる場所に止まってくれるので撮るには嬉しい。
美術館付近を縄張りに決め、餌を探しながら婚活をしているのだろうか、但し殆ど鳴かない。

同じくオレンジの翼のツグミ。ジョウビタキよりずっと大きい。
ギッギッと鳴きながらつがいで来ていた。

今年何度か目にしていたジョウビタキを本日ようやくちゃんと撮ることができた。
美術館を出るときに、昨日設置した前庭の鉄椅子に止まっていた。

美術館で簡単に鳥に会えるのは嬉しい。本日はウグイスも来たが、いつかエナガが現れれば最高だと期待している。
エナガはかなり高い場所が多く、大変素早いため、カフェでは無理かも知れない、、、。

前庭に小さなカフェ・スペース 樹下美術館産天然のタラの芽。

2021年4月7日(水曜日)

アプローチ左の植え込みに席を作るべく、先月末から大潟区の名工田中左官さんにお願いしていました。
コンクリートがすっかり渇き、このたび椅子・テーブルを置いたところ良い雰囲気になりました。

とても丁寧な田中さんの仕事。

 

コブシの花が残っていて良い感じでした。
昨年春、裏手の一角に置いた椅子テーブルをこちらに移しました。

 

テーブルが小さいため食事は出来ませんが、
飲み物とケーキなら三人様まで大丈夫だと思います。
ご好評の向こうのベンチ席ともども、どうかご利用ください。

さて晴れた昼、裏手にあるタラノキで良い具合に芽が膨らんでいました。

 

 

全部で四つ採りました。

 

太い芽でしたので半分に切り分けたそうです。
いくらお金を積んでもこんなに美味しいタラの芽はありません。

樹下美術館の庭では春一番のフキノトウに次いでタラの芽が、この先には美味しいフキが採れます。

昼と夕方のクリスマスローズ。 

2021年4月5日(月曜日)

日が長くなり夕方6時といえども明るさが残り頼もしい。
ふた月も遡ればまさかの豪雪が始まるころで、当時は今日の春光など想像だに出来なかった。
鮮やかな季節の移ろいは魔法としか言いようがなく、いえ魔法よりずっと凄い。

美術館の庭も一つの例外無くしっかりと魔法に掛かっている。
開館から3週間が経ち、つぼみから花へ当館自慢のクリスマスローズが早真っ盛りを迎えている。
もしかしたら今年のクリスマスローズは、14年前の開館以来最も勢いよく咲いているかもしれない。

本日昼休みと午後6時を過ぎた夕刻の双方の花を以下に並べてみました。

 

 

ここから夕方6時半すぎです。

 

こうしてみると昼は花の色それぞれに鮮やかです。夕刻は白が冴えるように感じられ、全体はくすみを帯びてしんみりした情緒が漂うようです。
それもいっときで、間もなくみな眠りにつくのでしょう、とても健康的です。

本日のお客様が、散り始めたソメイヨシノを見て「花は待つ間が一番いいかもしれませんね」と仰った。
ああその通りだと思いました。

思い出そうとしていたのは、松尾芭蕉の「おもしろうてやがて悲しき鵜舟かな」でしたね。
しかし、寂しさの一つ一つは何時とはなしに明日を待つ心に変わるのではないでしょうか。
世界の魔法に振り回されながら驚き悲しみ、そして楽めればと思いました。

どうか皆様も最盛期をを迎えているクリスマスローズを見てやってください。

長寝の後ヒメオドリコソウとハマダイコンの道を歩いた。

2021年4月4日(日曜日)

午後から小雨が降った。セーターに滲みない程度だったため帽子を被り近くの道を歩いた。

 

ヒメオドリコソウが連なり行進している。

 

ハマダイコンも負けていない。

 

ゴーという音がしてほくほく線の電車が上って行った。

シジュウカラとホオジロが鳴く雑木林に添った農道。花は隊列を組み声なき声でつかの間の我が世を歌っていた。
もなく田打ちが始まり辺りは賑やかになる。

昨日小島正芳先生の講演会が無事終わり、ほっとして昼までゆっくり寝た。
小島先生、良いお話を有り難うございました。ぜひまたお聴きしたいと思いました。

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