樹下だより

6月上旬の麗しい土曜午後。

2021年6月5日(土曜日)

ほど良い気温に何気ない風、おおむね晴れた空であれば、やはり6月は良い季節だなと思う。

 

あるご夫婦と久保田成子さんなどの話をした。
アイスコーヒーが美味しい午後だった。

着物を着て遊びにいらした三人組。
樹下美術館は着物も良く合う。

夕方に芝生の撒水をしてから電車の場所に行った。思わぬ大茜が現れてきれいだった。

 

 

上掲の2枚はくびき駅着18時59分の上り。

 

 

およそ20分後に通過した下り電車。
美しい夕暮れ時に乗車している人は幸せだ。

「Viva Video!久保田成子展」を楽しく観てきた その2。

2021年6月2日(水曜日)

昨日に続いて新潟県立近代美術館の「「Viva VIdeo!久保田成子展」その2です。
特に興味深く観たのはヴィデオ彫刻と名付けられる立体作品で、作品環境をともにするなどインスタレーションの側面もあり楽しめました。

以下は昨日の続きで、まず「三つの山」です。

 

三つの山に関係したドローイング。
My Father’s Countryとタイトルされている。
久保田さんの故郷、新潟県の山の印象。

 

「三つの山」は奥の二つのピークと手前の噴火口を有する三つの造形からなっている。
奥の山は体内を見せるように2カ所ずつえぐられたような構造で、
様々な鏡面がモニターを囲み、映像をさらに複雑に映し出す。

手前の噴火口。
モニター映像と写り込む人が混在して華やかな万華鏡像になる。
山と人が歴史を共有しているイメージが浮かぶ。

 

続いて「ナイアガラの滝」。

滝の水音が続く水面は細かく波立ち、滝の裏側の造形物とモニターと照明を美しく映し出す。
非常に爽やかな場所になっている。

 

 

滝の裏側を覗いてみた。
反射板でもある構造物とモニターが取り付けられ、照明
と映像が混み入った光の世界を創り出している。
ここを観ているだけでも面白い。

さらに「スケート」。

 

 

 

ロボットのようなスケーターがクルクル台上を回っている。
美しく反射される照明からスケートのファンタジーが伝わる。
角度によってポーズが異なって見える。
ポーズが決まるまでかなり試行錯誤があったのではと思った。

 

最後に「韓国の墓」。
1984年、パートナーであるナム・ジュン・パイク氏は34年振りの帰国を果たした。その際の墓参のイメージから制作されている。

 

 

墓である半球から大小の突起が出ている。
それを通して内部を窺え、内部からは先祖の魂や声が放出されるようでもある。
美しい光が交錯して霊魂を慰めている。

 

大きな突起を覗くとモニターが見える。
パイク氏の家族、先祖の写真などが次々に映し出される。

 

最後の方の一部です。

「韓国の墓」のためのドローイングか。
時間が渦巻き魂が放射される。
“ヴィデオは時間のARTである 時は流れ、過ぎ去るものは常に美しい“
とコメントされている。

 

「パイクから成子への手紙」
シゲ子千手観音(せんじゅかんのん)と赤で書かれ、千手観音と思われる絵が描かれている。
“シゲ子へ 私達が若い時、あなたは最高の恋人
老いた今、あなたは最高の母であり最高の仏様 ありがとう”と書かれている。

 

さて以上が「Viva Video!久保田成子展」の略々でした。
前衛的なアートにおいてもふる里の山河や両親や伴侶、そして人生・宗教観などの脈絡が通底していることが垣間見られ、僭越ながら人間久保田成子を身近にすることが出来た。

久保田さんのことは2014年、一緒に食事をしたご夫婦から初めて聞いた。ご夫婦はこの度の展覧会をご覧になり、私に話してくださり、長岡行きのきっかけになった。

知ってみると、久保田さんとは過去にごく小さな縁があったことが分かった。
・小学校5年生の時にピアノを習うため、直江津高校の直ぐ下のトンガリ屋根の久保田家に通い、成子さんのお母さんに教わった。
・母校髙田高校3年生の校長は成子さんのお父さん(久保田隆円先生)だった。
・当展覧会最後に成子さんに関するヴィデオ・コラージュ作品があった。そこで北川フラムさんのインタヴュー映像を観た。その中で氏は、姉が若い日、年上の成子さんと美術を通して親交していた事を話された。
私はその姉という人と附属中学校でクラスが一緒だった。

余談ながら、その人は美しく聡明で美術に造詣深かった。ある日の美術のテーマが「壊わす」だったかで、それについて描くことになった。私は困り、何故か下駄が燃えている絵を描いた。すると彼女がやってきて、いいね、いいね、と盛んに囃したことを覚えている。

そんなこんなで、作品の興味とともに、この度の久保田成子展はこれまで観た美術展で最も親しめ楽しめる催しとなった。
時間が紡ぐ運動と現象、それに関わる私達の意味。見過ごしがちな深いテーマをヴィデオによって切り取り探り、作品化を試みる。
若くして渡米し、現代芸術の巨匠たちと親交し、ヴィデオアートの可能性を先駆的に切り開き、世界に認められた久保田成子さん。上越でもっと知られ評価されるべき人ではと、自分を棚に上げて、思った。

6月6日(日曜日)までの会期ですので、道中気を付けてご覧になっては如何でしょうか。

今後本展は
国立国際美術館で2021年6月29日(火)– 2021年9月23日(木・祝)
東京都現代美術館で2021年11月13日(土)- 2022年2月23日(水・祝)
を巡廻する予定です。

一昨日「Viva Video!久保田成子展」を楽しく観てきた その1。

2021年6月1日(火曜日)

一昨日日曜日のこと、午後の美術館で良く知っているお客様とお会いした。すると、いま長岡の県立近代美術館で「Viva Video!久保田成子展」を観てきた、と仰った。久保田さんのことは知っていたが、展覧会のことは知らなかった。しかも6日に終わるという。

周辺の催事などについて、いつもボヤボヤしているので肝心なことは皆様から教えて頂くことが多い。最終日の今月6日はあまりに近く、当日何があるか分からない。急がなければと考え、これから行って来ますと言って席を立った。

上越市出身の現代芸術家、久保田成子さんは直江津高等学校のご出身。美術に優れ高校時代から頭角を現し、進学した筑波大学を卒業すると一時国内で発表されている。本日会場で見た若き日の作品は創作への情熱や強固な意思が溢れていた。
1964年に渡米、活気に満ちていたであろうニューヨークを軸に実験的あるいは挑戦的な活動が始まっている。

このたびの長岡展では初期のグラフィックから、70年代から始まるヴィデオを駆使した意欲的で美しい立体作品を楽しく観ることが出来る。

 

会場入り口の大きな看板。

 

以下特に目を奪われたヴィデオアートを載せました。

 

「ヴィデオ・ポエム」
作者の顔が映る砂嵐状のモニターを包む赤い袋は、
送風されフワフワと気持ちよさそうであり、思わず触ってみたくなる。
傍らの短詩によると女性器の表象でもあるらしい。

以下は「デュシャンピアナ」シリーズから。久保田さんは思わぬ出会いにより現代美術の大御所マルセル・デュシャンの知己を得、敬愛し親交したといいます。

 

「デュシャンピアナ:マルセル・デュシャンの墓」
天井から連なるモニターは床の鏡によって上から下へ、
あるいは下から上へと視覚を刺激し無限な連続を想起させる。

 

「デュシャンピアナ:階段を降りる裸体」
現代美術と階段は相性が良い。
もう少しゆっくりモニターを観たかった。

「デュシャンピアナ:ドア」。二つの出入り口に一つのドア。
デュシャン作品と同じ構造のオマージュ。
中の声はデュシャンの「アートは蜃気楼だ、、、」という呟きらしい。
壁には、「ドア/あなたの精神を開く ドア/あなたの精神を閉じる」
と書かれている。

以下はデュシャンの「自転車の車輪」を引用した作品。

 

 

 

 

デュシャンの車輪は椅子に固定されているが、この三つには1個→3個までモニターが付いていて、しかも時間が来ると回る。私が居たとき、間もなく回りますと言われ引き返して観た。像が映るモニターを回してしまうとは面白い着想で、こどもも興味を持つにちがいない。直裁的だが輪廻転生をイメージさせるらしく、確かにそう見える。

デュシャンを離れて以下はオリジナルの「河」です。

 

磨かれたステンレスの河に鮮やかな光が反射する。

 

 

光は真上の三つのモニターから投影されている。

この作品はとてもきれいだった。次々に変わる光の色と形状は河の輪廻転生を表象しているという。

以下は作品に添えられていた「河」のドローイング。
“ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし”の方丈記冒頭を連想させる詩文が書かれている。

高低の水流に輪廻転成を。

 

季節ごとの美しい流れにも輪廻転生を。
末尾に“For Father”と献辞されている。

展示の前半に帰国して闘病する父を見舞った際の映像が観られる。好きだったお酒の代わりにジュースを飲む寝間着姿の父親を愛おしそうに撮っている。何かと父への愛情が垣間見られました。

さて長々となりましたが、まだ終わりではありません。
もう少し続きがありますので、明日などに掲載しようと思います。

畦の花。

2021年5月24日(月曜日)

折々眺めたり写真を撮るだけだが、田は飽きない。
四季、黙々と勤しまれる田仕事は勿論、水と稲の移りかわりは壮大で、鳥や草花が活気づけ彩りを添える。
そのうえ気象によって満面の笑みを見せたり寒さに震えたりする。

空間と変化のダイナミックさは、都会の高層ビル群と好対照で、勝るとも劣らない。

本日は畦を埋めるように咲く花を撮ってみました。

 

 

一面のピンクはマンテマでした。

寄ってみました。
これまで見ていたのと違って花の赤味が薄く感じられた。
年によって盛衰するようであり、一旦咲けば辺り一面を我が物にしてしまう。

 


ハルジオン?ヒメジョオン?
可憐な花だが、名をどちららか決めるというプレッシャーがつきまとう。
茎を切ると分かるらしいが、、、。

 

爽やかだったクローバー。

よく降った雨で花はとても生き生きしていた。

明日からワクチンは2週目に入る。まだ六分の五が残っている。
“バスが迎えに来るというが、地面に付くほど腰が曲がり足も痛くて乗れない。ここで出来ると聞いて涙が出るほどうれしかった”と仰った人を思えば励みになる。
一週をどうやら無事終えたが、一人一人慎重に、祈るような気持で行った。

夜の庭。

2021年5月19日(水曜日)

雨、夕刻、夜、、、庭がもう一つの表情を見せる時間のようです。

 

本日午後6時15分ころの庭。

仕事が終わって芝生でコツンコツンとゴルフボールを打ちました。
その後の食事中、庭にメガネを忘れていたことに気づきました。どこかの枝に架けるのですが、それが何処か忘れてしまい、車の明かりを点けて探しました。メガネはありましたが、美術館の壁に映った草木の影や、花の雰囲気が良かったので撮ってみました。

 

劇場のような感じでした。

 

庭の灯りも点けてみました。

 

眠らないように見えますが、実際は眠っているのでしょう。

 

 

なにか特別な夢を見ているのでしょうか。

 

こんな色を授かっているのですから幸せな花です。
気のせいかまだ起きているような感じでした。

 

夕方の玄関先に置かれていた都忘れの花。
いくつもの優しい色を初めて見ました。
お持ち下さった方、お心遣いにとても感謝しています。

夕方や夜の庭は植物や昆虫たちの憩いが感じられ、どこかアール・ヌーヴォー風な雰囲気が漂います。
夜の庭で一人ウロウロ写真などを撮っていると通報されることがあります(かって庭仕事を通報されました)。いつか通報されないようにして、夜のベンチで食事をしてみたい、と思いました。

2日目のワクチン接種が無事終わりました。
昨日の方々ともども接種部位が痛いことでしょう。明日、明後日と軽くなるはずですのでどうか頑張って下さい。

樹下美術館は雨も良し ロンドンデリーの歌(ダニー・ボーイ) いよいよ接種。

2021年5月17日(月曜日)

昨日は降ったり止んだり、本日はシトシト時にはザーザーとしっかり雨が降った。

雨の美術館でしたが、仕事や憩いのためなどでお越しいただき、有り難うございました。

雨の日もいいですね、と口々に仰って頂きました。確かに雨の館内外は独特の静けさや生き生きとした感じがあり、私も好きです。

 

緑濃くなった庭に雨。

 

 

田んぼのふちというロケーションが最も生きる季節かもしれません。

 

先日久保田園芸から20個頂購入して植えたサルビア。

毎年通りで大きく見事な花を見ていましたので、久保田園芸さんに電話をして苗を分けてもらいました。
“皆さんが来て大きいのを持って行ったので小さいのしか残っていないんだわ”
“でも水さえ遣っておけば、これもどんどん大きくなるわね”
と店番のおばあさんの話で、1ポット100円で分けてもらいました。

昨年ホームセンターで買った苗や、種を植えたサルビアはみな貧弱でした。しかし今年は“水さえ遣っていれば大きくなる”という苗。本日良い雨に恵まれ、すでに少し大きくなったように見えました。

 

雨もまた良く似合うバラ。

 


ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の「ロンドンデリーの歌(ダニー・ボーイ)」
1960年代の録音。

 


セルティック・ウーマンの「ロンドンデリーの歌(ダニー・ボーイ)」

澄んだ田舎の風景をみると浮かんでくるアイルランド民謡「ロンドンデリーの歌(ダニーボーイ)」。昔からヨーロッパの田舎に行ってみたいと思っていましたが、叶いそうもありません。この曲にはそちらの風景が感じらる良い曲ですので、YouTubeから借りてきました。

ダニー・ボーイは故郷を離れる我が子に、生まれ育った山河を忘れないで、必ず帰って来ておくれ、と呼びかける歌詞が後年に付けられたものです。

いよいよ明日から私達もワクチン接種です。
自院のほか在宅と二つの施設、ほかに集団にも出ますので注射あるいは予診で1200回を越える仕事の予定です。
自院では一日20人から少しずつ始め正味6週間、混乱と事故のないよう細心の注意と健康に留意し、無事終了したいと願っています。

ブログは間を空けるかもかもしれません、どうか宜しくお願い致します。

田に水が入り水辺の樹下美術館になった 終わったクリスマスローズの手入れ。

2021年5月15日(土曜日)

毎年今ごろ田に水が入り田植えが始まる頃に以下のような写真を撮っている。
あぜ道を傷めないようそーと歩いて田んぼの方から撮る。そうすると水辺の小さな美術館という雰囲気になり気に入っている。

 

昨年入れたテーブル&チェア。

 

今年入れたベンチで中勘助の「鳥の物語」を少し読み進んだ。
本には雁、鳩、鶴、ひばり、鶯、鷹、雉ほか
全部で12の鳥の物語が集められている。
今読んでいるのは「白鳥の話」。
中国の戦国時代、白鳥を追いかけて果てしない旅をする小さな道化師
の物語だが、本日読んだ所から急展開し始めた。

 

さて先日書いたように、夕刻は花を終えたクリスマスローズの周囲をほぐして肥料をくべた。

 

いろいろな樹木の根がはびこっている。
普段もっと手抜きしますが、写真を撮るので丁寧に掘りほぐしました。

 あり合わせの用土や小石、トンプン、少量の石灰などを混ぜて撒いた。
クリスマスローズの用土も売っているがかなり高いので、
適当に作りました。

 

 

土をかけてたっぷり撒水。

本日12株を手当てしてみた。全部で70株はあるが来年の花を思って楽しく作業した。
庭仕事は先々まで計画と予定があり張り合いがある。

ところで時々花や苗をお持ち頂くことがありますが、現状の計画がしっかり詰まっており、あまりお持ち頂くとどうしても手が回りません。
お心遣いはとても有り難いのですが、どうか宜しくお願い致します。

クリスマスローズをみな切った 田植え ツバメ 童謡「木の葉のお船」。

2021年5月12日(水曜日)

日中暖かく高曇りだった日。
一昨日は長く庭を賑わしてくれたクリスマスローズを切りましたが、三分の一ほどまだ残っていました。本日それを切りシーズンが終わりました。

 

一昨日の切り花。
何人かの方が持って帰られました。

 

本日切ったのを加えました。さすがの鉢もいっぱいです。
クイズです:本日かなり強い風が吹き、植えたばかりの「バラ」が一枝折れていました。
それを鉢に挿しましたがお分かりでしょうか。

 

丸囲みがバラです。

大きくしてみました。
明瞭ではありませんがお分かりになりましたか。

これまでで一番良く咲いたクリスマスローズ。昨年花後に根の周囲をほぐして施肥をしたこと、石灰をくべたこと、などありますが、本当は何が良かったのか良く分かりません。ただ来年を楽しみに、今年も根の周囲の手入れは行ってみようと考えています。

 

裏手の水田で田植えが行われています。さる10日、大潟区のナショナルカントリーの皆様です。

すぐ後ろの高速道路を車が行き交っている。

 

昨日その水田で見たツバメ。

さて、枝に止まることもなく猛スピードで滑らかに飛ぶツバメは変わった鳥だと思います。時々数羽が連なるように飛ぶのを見ますが、巣立った若鳥が餌をもらうため親を追いかけているのではないでしょうか。
枝や地上で給餌すれば良いものを、空中を猛スピードで飛びながら餌のやり取りをするようです。急上昇や急旋回を繰り返すなど、あたかも子のトレーニングを兼ねているように見えます。

数千キロ離れた南の国から、前年の巣へ戻るのも信じがたいことです。

以下は幼少に聴いたツバメを歌った野口雨情作詞、中山晋平作曲「木の葉のお船」です。
父が買ってきたレコードで聴きました。海を渡るのに疲れたツバメが葉っぱに乗る、と聞いて可哀想だと思っていた気がします。

 


童謡とは思われない味わい良いコードが付いています。
△印はメジャー(Mまたはmaj)ですね。

 


歌:鮫島有美子
ドビュッシー風で余韻を持った素敵な編曲ですが、いかがでしょうか。
上のコードで演奏するとこんな風になるのでしょうか。

晴れた連休の日 展示とベンチ。

2021年5月4日(火曜日)

雨降りや風がふくことが多かった連休。本日は気持ち良く晴れ上がりました。

いつもは閑散の樹下美術館ですが、昨日と本日は賑やかにして頂き、カフェは何組かの方達に待って頂いた。当館はカフェが好評ですが、連休中半数以上の方達が展示をご覧になり、有り難かった。

晴れたため三つある外の席をいずれも使って頂いたそうです。

 

 

以下三カ所の外の席です。

 

開館当初からある田んぼを望むデッキのベンチ。

昨年から設けた美術館真裏の席。

今年4月に設置した木製のベンチ&チェア。
設置後初めて本日座って頂いたのは二人のお嬢さんと親御さん。
小学校低学年のお二人はともにピンクのリュックを背負って、
とても可愛かったです。
展示の絵の説明をうなずきながら聴いて頂き、有り難うございました。

倉石隆挿絵本「りす女房」 本日清々しい空に雲。

2021年4月26日(月曜日)

昨年は倉石隆氏の作品から挿絵や表紙絵として編纂された21冊の書物を展示しました
過日あらたに、探していた倉石氏挿絵の「りす女房」が手に入りましたのでご紹介致します。

 

「りす女房」
アン・フィリッパ・ピアス原作 猪熊葉子訳 倉石隆挿絵 富山房1982年7月23日発行
アン・フィリッパ・ピアスはイギリスの女流童話作家。
猪熊葉子はイギリス文学者で聖心女子大学名誉教授。

挿絵の一部

挿絵の一部

挿絵とページの一部
かって一度地元の大潟水と森公園でリスを目にした。
樹下美術館にも現れればいいのに、と長く待っている。

 物語は森外れの村で豚を飼う兄弟の弟ジャックが主人公。ふとしたことから森の奥深くに住む緑色の妖精を助け、その王から指輪を貰う。指輪は春先に生まれた子リスを探しその足に着けると、リスは将来妻となる娘として現れると告げられることから始まる。森の情景やリスの生態などには澄んだリアリティがあり、自然のエッセンスに触れながらストーリーを楽しめる。
西洋の原作が多い倉石隆の挿絵には洋画家として熱心にデッサンを磨いた氏の骨頂がよく現れている。幾つかの書評ページで挿絵の素晴らしさを指摘するものが見られた。

「リス女房」はインターネットの古書サイト「日本の古本屋」にリクエストとして登録していたところ、3年ほど経って連絡があり購入しました。日本中の古書店を網羅するこのサイトを通してこれまで何冊も求めることが出来ました。

 

本日四ツ屋浜の雲。

美術館は田んぼ側のベンチからの雲。

 

4月15日に入ったテーブル&ベンチ。
見えている樹木はモミジ、コブシ、アオハダ、ニシキギなどです。
すっかり周囲の新緑と調和し、木漏れ日が射し良い雰囲気になりました。

本日すっきりした陽が射しましたが、日中やや寒さが感じられました。

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