頸城野点景
麗しい人の美田 上は何を見ているのだろう。
かって樹下美術館をお手伝いしてくださった方が、米の生産農家をされている。
美しい彼女が営む農業、ひとしお麗しく感じられる。
稲穂が添えられた新米、昨日20キロも頂いた。
やっと抱えて机に乗せて写真を撮った。
彼女彼氏らによってなんとか田は守られ、魂こもった日本の美的景観が保たれている。
ところがその国家の肝要と魂を、TPPなどと言って殺伐の相場へ引きづり出そうとする。
ふと見れば国道、県道、市道、その歩道も処々に草がボーボー。
これが「活性化、もてなし」。道ばたのバスまで食いつく葛(くず)。
葛、蔦は若木や在来種の緑という緑に覆いかぶさり、際限なく侵食し続ける。
風情なきセイタカアワダチソウとクサギの異形が環境のすさびを促す。
緑やつれ足許は草ボーボー。何が「美しい国」、何が「活性化」、何が「もてなし」。
日本の上は何処を見て何を言っているのだろう?恥ずかしいことだ。
麗しい人の話が最後は愚痴になった。この国は何事につけ、あまりに民と上が離れているからにちがいない。
庭仕事 妙高山 お客様たち。
午後休診の木曜日、前回と同じように樹下美術館の草を取り、宿根草などを植えた。頂きものや仕事場からの移植などハナミョウガ、ハンゲショウ、ホオズキ、タムラソウ、それに赤い八重咲きのムクゲの苗が植わった。
知人の縁者で福島県を離れた方がおられ、育てていた山野草を頂いたので、それも植えた。ほかに従来のアヤメを倍くらいに株分けしてみた。どうか来年は沢山着いてもらいたい。
夕刻の買い物に出て見た妙高山と手前の南葉山。
山の重なり合いが壮大な空間を感じさせてくれる。
さて開館日の庭仕事はカフェなどのお客様から遠ざかった所をする。本日妻と作業(修行)をしていると、二組のお客様が庭に出られお話した。
お一人は近隣にiターンされた方。倉石隆の「秋」やカフェの図書、そして庭がお気に入りとて今年八回目のご来館とお聞きした。畑仕事は楽しく、自作の野菜ほど美味しいものはないと仰った。
もうひと方は横浜から長岡経由でこられたナイスミドルのカップルさん。かって写真で見た当館を気に入って訪ねてくださった。とても良いと言って頂き有り難かった。
樹下美術館は草花と同じく、人々が静かに混じり合うことがあって、張り合いを感じる。
残暑の根知 超高齢者の共通点
大陸へ向かう台風の影響で熱風に見舞われた敬老の日。私用で糸魚川市へ出かけ、帰路は根知まで足を伸ばし、慈雲山・金藏院のひなびた石仏と堂々の駒ヶ岳を見て帰って来た。
さて敬老の日ということで若干を記してみたい。
筆者が拝診している年長者で、100才を越えている女性が三人、間もなく100才を迎える男性が二人いらっしゃる。
女性の最高齢者は103才になられた。一昨年、大腿骨骨折の手術をされ、見守られて歩行器で移動される。単純ながらちゃんと会話が可能で、愚痴や恨み言をあまり口にされない。
100を越えられた女性達の身体や性格に関する明らかな共通点は見い出しにくい。但し若い頃から働き者で、自立を心がけ黙々と生きてこられた経緯がうかがえる。
これに対して最高齢の男性お二人は驚くほど似ている。記憶や記録、整理整頓に優れ、責任感が強く、世話役として長く活躍されるなど、几帳面さにおいて見事に一致している。
ある種不思議な(当然でもあろうが)ことだが、これら超高齢者は男女とも必ずしも十全の健康体といえない点も同じだ。心臓、脳血管、腎臓機能などにそれぞれ問題を抱え、あるいは骨折歴を有しながら、留意を重ねてこられている。
騒ぎとなるような認知症状がみられないことも目を惹く。
ご本人たちの日々淡々とした心がけのほか、ご家族の温かな観点も一緒だ。
上越市は米山水源カントリークラブ&ホテル、アイガモの給餌。
夕刻の外出は近くの米山水源カントリークラブへ。
そこの池で飼われているアイガモの夕食時で、スタッフが現れると鳥たちはお尻をふりふり後を追った。
食事は人の子どもなどよりよほど行儀良く、順に食べては交替した。スタッフはこまやかで、心なごむひと時だった。
家から10数分のゴルフ場。いま回数は減ったが、昭和40年ころ9ホールで開場していた前身時代から通った。すでにチャンピオンコースとなり隔世の感がある。
湖沼に面したコースの眺めは素晴らしく、水田の向こうに米山、尾神岳を望む四季は美しい。
見飽きない雲 原子力発電所を拝む時代。
お天気は数分、数十分、数時間、数日、数ヶ月など刻々と変わる。予報もそうらしい。
先日tenki.jpで見た上越地方の10日間天気予報は、9月8日の最高気温を36度と知らせていた。しかしその後、色々と変わり、本日は30度だった。ここへきて9月の予想がやや低めに変わっている。
一両日は暑さの中、雨が降り始めたので澄んだ空で雲が生き生きとしている。本日午後、尾神岳上空の雲などは山をムシャムシャ食べているような迫力があった。
上越市大潟区吉崎新田付近から見た午後の空。左が米山、右に尾神岳。
さて20年ほど昔の夕刻、大潟区は新堀川にかかる橋を通ると夕陽を拝む老人がいた。海産物の事業で成功された方で、後ろ姿は高潔だった。
その方亡きあと、夕陽に手を合わす人を知らない。美しい心根の昔の人たちは、朝な夕な陽にむかって手を合わせたのだろう。それがいつしか原子力発電所を拝む時代になった。
楽しい鵜の浜温泉まつり。
昨日の土曜日夕刻、鵜の浜の茶屋にいるから来ませんか、と友人から電話があった。
上越市は大潟区、鵜の浜温泉まつりの夜で、今夏8回目となる最後の花火が上がる日だった。急いで妻と出かけた。
海辺のステージでポップスのバンドが始まっていた。バンドは力があり、懐かしいショッキング・ブルーのヴィーナスなども演奏した。老い?も若きもステージに寄って踊る。本当は私も踊りたかった。
フラダンス、太鼓と続いて本番の花火。いつしか海辺に驚くほどの人が。音楽と共に直近で炸裂する華やかな花火に拍手喝采した。
いつも心づくしの寄付をさせていただいていただけ、今夜初めて行ってみた。楽しくて良心的な第12回鵜の浜温泉まつりだった。
上下浜の異国。
柿崎区上下浜の海辺はマリンホテルの下に小さな茅葺きの小屋がある。
戸が開いていたので椅子に座ってみた。テーブルが四つ、外観、調度品ともアジアンリゾートのしつらえ。心地良い海風が通り、日没の情景がぴったりだった。
ミサゴそして米倉新田の神明宮。
お盆に激しい雷雨があって以後、連日の厳しい残暑。昨日午後から所用(署名集め)で外出した。
道中盛大に実り始めた水田のいくつかの集落で夏祭が行われていた。そしてミサゴという鳥を初めて見た。
吉川区の池で空を舞っていた大きな鳥が魚を捕った。ウエブサイトで調べて「ミサゴ」と知った。
急降下と水中突入、魚の捕捉は見応えがあった。もっとピントを合わせたかったが、難しい。
いつも少し離れた新井柿崎線から見ていた恐竜のすべり台。祭のノボリに釣られて農道を入り、初めて間近で見た。
もう何十年も前からあるが、化粧し直され安全の配慮から囲いが取り付けられていた。遠目から少々グロテスクだなと感じていたが、そばで見るととても和めた。神社を振り向いているのも微笑ましい。
幼い時代、ここで遊び育った人達には思い出のすべり台にちがいない。遠くから家族が来て遊んでいることがあるらしい。
新潟県立大潟水と森公園 鵜の池、白蓮(びゃくれん)の神聖。
前回15日はロシア民謡の「道」のことを書かせていただいた。
実は当日午後4時ころから、やはり大潟水と森公園公園の鵜の池を散策した。この日通りがかった丸山のある場所に心惹かれた。
蔦が絡む木の枝葉が門のような構えになっていて、
手前の小さな橋と飛び丸太が池へと誘っている。
水辺に出ると白また白の蓮。
恥ずかしながらこれほど見事に咲くのを見るのは初めて。
アール・ヌーボー調に加え神聖な印象を受けた。
もしやもし母はおはすか白蓮の
あまた咲きたる盆の鵜の池
鵜の長者のものとも伝えられる古墳など、一帯は古代から繰り返し人間が生活した場所。地勢と風光の良さに古い人々への畏怖がよぎる。
厳しい残暑の予報 鵜の浜温泉の花火。
お天気のことばかりで恐縮ですが、最近の天気予報は当たっているような外れているような妙な感じになっている。
昼間降ると言われた雨が夜中に降ったり、地域が少し変わるだけで全く異なったりもする。それも秋に向かって気象が動き始めていることの現れだろう。
今日、気温は下がってしのぎやすく、大小の雲は見応えがあった。上越の来週は相当高温という予報が見られていてる。残暑であり、しかも厳しいようだ。
先週に続いて鵜の浜温泉の花火を見た。懐中電灯を持って、土地勘を便りに真っ暗な砂山へ行って見た。わずか10分間、間近で見る花火は迫力で、しかも良心的かつ手頃だった。8月9日(木)・15日(水)・16日(木)・25(土)とあと4回ある。
花火を待つ間、前回と同じく波音を聴きながら仰向けになって夜空を見るのは少々楽しい。晴れの日は目が慣れるにしたがって多くの星と雲がよく見える。
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