二年ぶりに映画をみた 利休にたずねよ。

2013年12月19日(木曜日)

このところ妻から映画「利休にたずねよ」のことがよく耳に入るようになっていた。あの人も見たこの人もと。
本日は午後休診なので初めてのJ-MAXシアターへその映画を観に行った。

日頃の自分はから回るするばかりの忙しがり屋で、しばしば家の中を走って移動している。そればかりでもないが、なかなか映画を観れない。

前回映画館で観た映画は2011年10月に世界館の「煙突の見える場所」が最後で、それはとても良かった。

切符ああ夫婦50割引の入場券。
通路の両側に幾つも劇場があるので驚いた。

生半可なお茶を引きずっている小生としては、せっかくだから何か一つでも詫び茶のエッセンスをと思ったが、いささか期待外れだった。利休の深さは執拗な秀吉らの嫉妬反感によって省略代理されている。切腹がゴールならば無理もないのか。

全体に忙しい運びの中で高麗の女との下りは見応えがあった。槿(むくげ)へのこだわり、簡素な茶室と化した女の死に場所の小屋、目だけの会話、聞き違えた最後の言葉。これが利休の原点ならば、ああそれも良いと納得させられた。この部分がテーマだったのだろう。

場面ではどーんと出た聚楽第と思われる建物と、北野大茶会(きたのだいさのえ)の臨場感はさすがだった。
利休自害後に妻宗恩が点てる鬼気迫るお茶や、いわくの茶入れを投げ捨てようとするシーン。
高麗の女といい、二人の女性が濁りがちな映画を澄んだものにしたと感じた。

今になって良かったとしみじみしてきた。

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