頸城野点景
海にも休息
仕事休みの夕刻、海へ行った。冬の荒々しさを脱ぎつつある海でカモメが行き交っていた。ゆっくり立つ波の色が深く清潔だった。
長かった大荒れの冬。海は海岸の砂からゴミまでを飲み込んでは吐くことを繰り返していた。また強い波浪には自身の撹拌もあるのだろう。ごーごーと三日三晩荒波を打ち続け、少し休んでまた繰り返す。それを今年は4ヶ月余、、、。
今ようやく浄化や再生の激しい作用を終えて、海に安堵の気配だった。
以前少し似たことに触れたが、海に睡眠を思わせる役割を想像してしまう。環境のつむぎ直し、浄化、生成。同じ作用が我々にも及ぶことがありそうだ。森もよく似ている。
間もなく穏当な春が来るはず。森は冬や夜間は眠っているように見えるが、海は昼夜休み無しだった。これからあの春の曲のようにゆっくり休むのだろう。海と森は季節的にも連携して役割を担っているようだ。
長々待った春。
昨日午後、高田北城町で今年初めて燕が飛ぶのを見た。とても素早く元気に飛んでいた。ぐづつくお天気をよそに花鳥は精一杯暦をなぞっている。
保倉川に柳の芽吹き
好天の日曜日、美術館に切れ目なく来館者さんがお見えになった。お若いカップルや小中学生の親子連れさんも目だって少し雰囲気が変わってきた。 皆様にはカフェでアンティークカップと陶齋の湯飲みも楽しんで頂けて有り難く思っています。
先駆ける花の心意気
4月1日から替わる展示の支度に高田の大島画廊へ出掛けた。課題だった倉石隆の挿絵原画およそ35点のフレームが決まってほっとした。冷たい雨の一日、美術館の近くでひっそりと花が咲いていた。
よくみると桜らしい。カンザクラと言うのだろうか。素性はともかく季節を先駆ける心意気がいじらしかった。
急がずにせめて彼岸を待つものを いま咲く花の心如何なる sousi
準備
4,5日も続いた好天。大雪を嘆いた冬も、過ぎてみればあっという間だった(もう降らないと仮定して,,,)。
午後は本業の休み日。3月1日の開館準備に美術館へ。駐車場に雪は無くなったが庭やカフェの窓辺にはまだ相当な雪だ。
買い物に出ると近くの頸城区榎の井付近の水田で沢山の白鳥が食餌をしていた。コウコウと鳴きクチャクチャと旺盛な食餌の音が聞こえた。
きびしい冬をどう過ごしたのだろうか、野性を間近にすると力づけられる。
今日の日長、間もなく開館
雪雲のひらけて今日の日長かな sousi
晴れ上がった日曜日、気温が上がっているので雪は溶けてきた。樹下美術館の駐車場はスタッフによってあらかた除雪された。今年の開館まであと10日、どうか雪はあわ雪程度にしてください。
頸城野の雪解けの田んぼで白鳥が食餌していた。何かの根を食べているようで、さかんに泥の中をあさる。
そして樹下美術館の南側の土手にはふきのとう。日が長くなって春に手が届いてきた。
農道の脇で白鳥の飛来にあわてるからす |
美術館南の土手と小さな流れ |
タブノキに雪
上越市大潟区四ツ屋浜に大きな樹がある。古老からタブノキと聞いていた。旧国道(浜線)脇のすぐ海側にあり、前が空き地のためとてもよく見える。長年の西風を受けて東にヒラリと枝をはねている。
クスに似た種類の常緑広葉樹ということ。当地ではほとんどクスを見ないと先輩に聞いたことがあるが、タブはどうなのだろう。いずれにしても松が多い一帯でこの広葉樹の風格は大変見応えがある。
樹齢は分からないが、旺盛な繁りからまだ壮年期かもしれない。見ていると地域の人の「大切に」という思いが伝わる。雪の日のタブは幽玄な力感があり、あたりに緑の気を放っている。
昨日のタブノキ |
雪が降った今日のタブノキ |
雪止んで鳥、そして猫
雪降り続いた数日間は鳥の姿が途絶えていた。今日は晴れて、部屋から鳥たちが見えた。特に可愛いメジロがカメラに写って嬉しかった。現れた野良ちゃんも雪原の野性を思い出している様子だった。
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鳥の動く姿は愛らしく、佇む姿は高尚に見える。明日はせっかくの日曜日。半日でもお天気が持ってくれますように。
新潟県立大潟水と森公園にリス
朝から特別に良いお天気に恵まれた。それで昼休みに近くの新潟県立大潟水と森公園へ行った。そこで嬉しい発見と撮影ができた。リスとの出会いだ。
あるゾーンに入ってすぐのこと、リスが地上からするすると木登りをする所を目にした。カメラを向けると高い所で隣の杉に移ったところだった。
枝かげになったがモニターに写っていた。目新しいことではないかも知れないと思いつつ、管理棟でパークレンジャーにお会いした。春にもお会いした彼はとても熱心なレンジャーだ。モニターを見て、驚いた様子でコピーをさせて欲しいと仰った。以前から入場者による目撃や松ぼっくりの食べ跡などからリスの生息が考えられていたという。しかし自分では見たことはなく、写真も初めてということだった。コピーはすぐに終わった。
ニホンリスであれば九州中国ではほぼ絶滅したといわれている。本州でも貴重な存在になりつつあるようだ。そもそも自然では一定の閉鎖した森林環境でしか生息しないらしい。建造物や芝生中心の「いわゆる公園」での野外生育はいずれも失敗に終わったという。
今日見たリスは今後、当公園の環境指標の一つになるだろう。リスがずっと無事で、公園が魚類・植物・鳥類だけでなく、小動物の生息でも豊かな場所であることを祈った。
ところで公園の一部である朝日池は、貴重なハクガンを始め多くの鳥たちの飛来地だ。今日も遠くは名古屋、京都、長野などからの車が並んでいた。彼らが構えるカメラが巨大で並大抵のものではないことに驚いた。
アオイガイ(一つが美しいものの一つ)
10月31日に少し遠い海岸へ行った。実は当日の浜辺でアオイガイに出会った。大きさは長径が10センチほどだった。
沢山持っている人もいて決して珍しいものではないようだが、私もほしいと思っていた。それが先日の渚にポツンと上がっていた。
昔これはタコの一種が作るものだと聞いてにわかに信じられなかった。手のひらのような二本の足(腕?)で頭を覆い、特殊な分泌物を出して形成していくようだ。目的はメスが卵を保護するための殻だという。
しかしどうしてこんな綺麗に作らなければならなかったのだろう。合理的な進化のことだから繊細なヒダやカーブにも意味があるのだろうが、、、。
沢山より一つが美しいものの一つ。
押し縁(おしぶち)の下見板
上越市大潟区内の朝日池付近。民家の押し縁(おしぶち)の下見板が強い時雨で黒々と濡れていた。家影から灯りを点すようにサザンカが見えて、今時分の風情でした。
遠くの妙高山は裾まで雪を被り、今日一日はすっかり初冬の気配でした。
しゃんとした押し縁の板壁
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