花鳥・庭・生き物

同じ鳥でも ムクドリとハトは。

2012年3月4日(日曜日)

生き物に上下をつけたくないが本日午前、二種の鳥を見て如何ともし難い違いを感じた。

 

潟町の診療所二階屋根の軒下に毎年ムクドリが営巣する。「ギイギイ、ギャアギャア」と鳴き声は耳障りだ。しかもしばしば争い、壁に激突するほどの大騒ぎも演じる。

 

本日、車に乗ろうと外へ出るとまことに賑やかにやっている。大きなくちばしを開けて攻撃したり絡みあったり、周りも鳴いて騒ぎ立てる。延々と続きそうなので出かけた。

 

ムクドリメスあるいは巣を巡る騒ぎのようにも見えたが、よく解らない。

 

さて用を済ませて帰ると今度は頭上を白い鳥が横切った。伝書バトだ。サーッと羽音がして実に爽やか。騒がしいムクドリを見たばかりなのでハトの優美さがことさら引き立つ。

 

伝書バト久しぶりに見た伝書バト。さすが平和の象徴、静謐かつ優美だ。

 

人も社会も国も世界も、ハトの如くあればいいのに。この時期、ムクドリのように何かと攻撃し騒ぎ合うのは少々うんざり。

2月は厳しいが、希望も垣間見られる

2012年2月3日(金曜日)

まだ吹雪いている午前に遠くの方の看取りに行った。極めて寒い日に長く病んだ人が亡くなることがある。

 

昨晩から吹雪いて溜まった新雪を、四駆のタイヤをグググと鳴らして走る。小さなカーブは雪の角に車をこすりつけ、それをテコにハンドルを切る。タイヤが埋まったら何度も前進バックを繰り返して抜ける。

 

到着したお家に僅かのご家族。ご本人はまるで草花のように静かな人で、お顔も静かだった。帰路はお庭を思い出しながら帰った。梅、レンギョウ、椿、桜、芙蓉、コスモス、モミジ、そして雪は毎年真っ白だった。

 

午後から明るく晴れて、わずかながら日が長くなった。2月は厳しいが思わぬ晴天が現れ、希望を垣間見させてくれる。

 

スズメ今日、手すりの雀たちは活発だった。

 

今日のマリンホテル
午後のマリンホテルハマナス。いつもフォトジェニック。

この雪に震えるばらの一花あり小さき御身色赤くして

2012年1月31日(火曜日)

連日の大雪警報。毎日恐れているが沿岸の上越市大潟区は今のところ豪雪を免れている。雪はおよそ4,50センチで助かる。

 

ニュースは山間部の凄まじい雪を知らせている。医療や学校まで閉ざされる状況では、一刻も早い自衛隊による救出が待たれる。

 

ばらの花
足許ばかり見ている雪の日々、庭にバラが咲いていたとは。

 

 この雪に震えるばらの一花あり小さき御身色赤くして

 

敢えて雪の庭に咲くのは花なりの訳があったにちがいない。半日、切るのをためらったが夕刻に切った。家ではたちまち部屋を華やかにしてさすがだった。

 

部屋のばら育てている妻によるとへりテージ(遺産、伝統)という名ということ。
普通こんなに赤くはないらしい。 

 

居間は暖かくて弱りも早い。明日は少々寒いが廊下へ移ってもらおう。翻弄しているようで、何か申し分けない感じもする。

 

連日、実家の両親の介護用件で忙しい妻は、見つけてくれてありがとうと言ったが。

 

追加:テレビで記憶術の番組を見終わると、急に妻がお目出度うと言った。午前零時を回っていて70才になっていた。セーターを頂戴した。では、ばらは自然がくれた祝いかもと考えてみた。70はいっそうほろ苦い。

心身を休めながら付いて行く冬

2012年1月25日(水曜日)

今日の上越市大潟区も降られた。音もなく、時にサラサラと静かに降る。今21時をまわり、若干風が出て降ったり止んだりしている。

 

今日の窓二階廊下にある大正時代の窓から見た今夕の庭。

春の窓見ている方向が少し違うが同じ窓の春。
季節によって花園とモンスターワールドの区別がある。

先日雪は一瞬に世界をモノクロにする、と書かせていただいた。あるいは絵画的とも。その雪は一線をこえるとたちまち今度はモンスターとなる。

午後の訪問往診の車のすれ違いは、まだ支障が無かった。しかしもう一晩降れば、あの除雪車が道路の両側に押した雪の壁で新たな難渋が始まる。心身を休めながら付いて行くしかなかろう。

今日の貴重まんさくの花 海霧 スズメ

2012年1月24日(火曜日)

夜半から朝にかけて降雪があった。20㎝ほどで止み午後半ばから薄陽が差した。外気温は0℃、風もなく夕刻には気持ちよく晴れた。

2窓辺のスズメ窓辺の手すりに置いた餌場にスズメ。三年目で初めて来るようになった。
窓から20㎝足らずの位置だが、カーテン越しなので安心している様子。

春、我が家の軒下の営巣はムクドリに大半が占領されてしまった。割を食っているスズメには特別な思いがあるので、冬だけでも助けてやりたい。見えないが右側にもう一つ餌台がある。

 

4四ツ屋浜
在宅回りの帰りに寄った四ツ屋浜、通りから30秒で来れる。
犬と散歩の人は知人。右手の海は立ちのぼる霧のためよく見えない。

1まんさくの花
これほどの季節照準はあろうか「まんさくの花」
秋田県は横手、日の丸醸造。 

 

午前に懐かしいO先生から寒中見舞いであろうか、お酒が届いた。純米吟醸 生原酒 中汲みという貴重なラベルだった。栗駒山の伏流水で作ったというお酒。栗駒山は7年前に仙台で亡くなった妹が大好きだった山だ。

 

かって上越で美術教育の教授をされた先生の教養はあまりに深く、恐くて覗けない井戸のような感じを受けていた。しかも謙遜と遠慮、さらにユーモアのセンスも同じくらい深かった先生。

 

当地を離れて三年、上越に何か火が消えたような淋しさを感じていた。本日、突然このようにされるのは先生がよく仰っていた「仁義」なのか。それもお元気な証拠であり、しみじみ有り難く思った。何をお返しすればいいのか、幸せな悩みだ。体を大切に頑張らなくてはと思った。

楽しい鳥のテンポ

2012年1月10日(火曜日)

昨日、大潟水と森公園の鵜ノ池の後で隣の朝日池に行った。池のふちに車を止めるのにあまり大きな音を立てないように何となくそっとドアを閉める。

 

向こうに鴨などの集団があって、中から真っ黒な鳥が三羽こちらに向かってきた。テンポよく歩き始めたが、次々にシャーベット状の薄氷を踏み外してしまう。それがシンコペーションのように見えて愛嬌があった。

 

1

さあ行きましょう。

2
一列になって。

3三番目の鳥が氷を踏み外してズブッ。

4
今度は二番目が。

5
すると先頭も。

オオバン餌探し
岸辺に着いて餌探し。

 

インターネットには鳥の情報が沢山ある。この黒い鳥はオオバンというクイナの仲間でよく見かける種類のようだった。当ノートを書くうちに鳥を見るようになった。専門的な人のレンズは800㎜もあり、三脚もすごい。私は200㎜の手持だが、身辺の鳥で十分楽しめる。

小雪降る蘆の入り江の白鳥は何処も行かずただ添い合へり。

2012年1月8日(日曜日)

小雪の日曜日。雪が少なく県立大潟水と森公園は楽に歩ける。枯れ蘆に落葉樹の木立が静かだった。

 

岸近くにハクチョウが二羽はねを休めていた。一羽はコハクチョウ、一羽はオオハクチョウの若鳥のようだった。種類がことなる者同士が一緒に居るのは普通だろうか。

 

鵜野池の蘆原公園である鵜ノ池の美しい枯れ蘆

1二羽のハクチョウ
気になる二羽

小雪降る蘆の入り江の白鳥(しらとり)は何処(いずこ)も行かずただ添い合へり。

2二羽のハクチョウこのあたりの鳥たちは基本的に餌付けされていない。

二羽は行き帰り同じ場所に居た。オオハクチョウが手前のコハクチョウを見守っているようにも見えた。この時間、普通ハクチョウたちは食事のために田んぼへ行く。仲がいいだけならいいが、昨年のこと もあり少々心配だった。

 

夜、妻が本を読み満を持して臨んだ平清盛は中身がいっぱいだ。“遊びをせんとや生まれけむ”。梁塵秘抄も満を持して歌われた(やや歌われすぎたかな?)。人物達は妻が要所を説明してくれるので分かりやすかった。

 

昭和60年前後、ひどく孤独でキツかった時代。ある小説の主人公の回想で初めて梁塵秘抄に出会った。その頃新潟市のイタリア軒の画廊で、同抄の一節にある以下の歌の軸を求めた。

 

仏は常にいませども、現(うつつ)ならぬぞあわれなる、
人の音せぬ暁に、ほのかに夢に見え給ふ。
 

 素朴な地蔵の絵が添えられた軸は脚本家・高橋玄洋氏の筆だった。居間に掛けて随分慰められた。以後この歌にもよく出会った。梁塵秘抄は時期を置いて繰り返し流行るのか。

スケールの大きさで「平清盛」はよく見られるのではないだろうか。

サイレント&ホリー 

2011年12月24日(土曜日)

今朝雪が降ったが日中は静かに晴れた。習慣レベルとはいえイブらしい澄んだ感じの日だった。午後、朝日池周辺を回って美術館へ行った。

 

朝日池の入り江で過ごすコハクチョウは雪と白さを競うが如くだった。ツグミやスズメなども撮った日の夕食はローストチキン。妻は上手く焼いたが、沢山鳥を見たので正直憐れみを禁じ得なかった。

 

1コハクチョウ 2樹下美術館の灯り

 

今年の樹下美術館はイルミネーションを止めて庭の三基の灯りを閉館まで一時間点けている。灯りは暮れる頸城山脈とともに静かだった。樹下美術館も鳥や山脈の如く自然でありたいと思っている。

 

3マガンの着陸田んぼのへりに車を留めたらヒシクイ(多分)が降りた。
水かきのオレンジ色が可愛い。

 
4キカラスウリとカマキリの巣キカラスウリとカマキリの巣。高さは60㎝くらい。雪は平年並みか?
米山水源カントリークラブの近くで。

 

5クリスマスローズ樹下美術館のクリスマスローズ。
ほとんどは早春に咲くが一輪だけ雪中で咲いている。

 

キムブーさん、パパ、ママ、今年もあり難うございました。

ふいのおとずれ、初冬の花鳥風月  月蝕までも

2011年12月10日(土曜日)

昨晩は雪もさほど降らず日中に陽もさした。風が無かったので外を歩くときの耳や頬の冷たさは気持ちがよかった。

 

バラはさらに開いた。昨日まで花びら三弁を開いていたのが5弁になって誇らしくさえ見える。

今日の薔薇
昼過ぎの晴れ間に華やぐバラ。

この花を見に行くと辺りに居るシジュウカラが必ずジュジュと鳴き出す。如何にも邪魔をするなと言っているようだ。

 

今日の鳥毎日ここで鳴いているシジュウカラ。

 

そして夕刻4時半すぎに何とも鮮やかな月が上った。月齢14という月の丸みは余裕を感じる。

 

今日の月夕刻に出た月。

 

なるほどなるほどシジュウカラと薔薇、気持ちの良い冷気、そして月。見事な花鳥風月ではないのか。鳥もバラも静かな冷気もこの日のわずかの晴れ間を知っていて密かに月を待っていたのか。

 

ならば薔薇の一心もわからないでもない。さらに明日は満月、深夜に月が出れば祭りの本番、しかも皆既月蝕だと妻が言った。「まさか!」であるが晴れれば楽しいことになる。

 

 
Moonglowはスタンダードの名曲、映画ピクニックではモディファイされている。

 

追加です:日付変わり12月11日午前0時35分、庭に出ると小雨の中、幸運にも流れる雲間に三日月から半月になろうとする戻りの月蝕が見られました。

 

月蝕1
見慣れた三日月から見えだして

月蝕2
月は天頂に近づきましたので頸が痛くて、撮るのはとても苦労でした。
うまく撮れば赤いクレーターが写ったかもしれない。次回は来年6月だという。

 

ことさら特別な日を感じ、とても興奮しました。バラやシジュウカラはどうしているのでしょう。

冬のバラ

2011年12月9日(金曜日)

 聞いたとおり当地に初雪が降った。量は僅かで、昨日のバラは平気だった。

 今朝のバラ
初雪を知らぬと言ひて薔薇の咲く

 

今夜はもう少し降ると予報されている。寒い分花持ちは良いと考えられる。いつまで頑張るのだろう。

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