花鳥・庭・生き物
お茶碗そして上越の雪月花
本日午後、貴重な抹茶茶碗に出会えた。齋藤三郎の高田における若い時代の作品である。弥彦神社の宝物・大鉄鉢(重文)をならって作られた器、と古い包みに書かれている。やや小ぶりで素直な姿。黒と茶に意図された鉄釉が絶妙な案配に焼成されている。
わざわざ遠方から運んで下さった方は、戦後上越で堀口大学、濱谷浩、小田嶽夫、市川信次氏らを身近にして育たれた。茶碗は当時の文化の賑わいから自然に生み出されたであろう何とも言えない品格を漂わせている。
皆様にお見せして、という言葉が有り難く、今秋にはぜひ展示したい。
さて昨夜は14夜で、今夜は15夜満月。お天気に恵まれ高田城趾の桜も一段と冴えていたにちがいない。冬から春へ巡る上越の雪月花、、、。
春暮れて
随分と日が長くなってきた。夕暮れにホームセンターでタイツリソウとツボサンゴを求めた。安くても威勢の良い芽で、花を想像しながら丁寧に植えた。庭のあちこちでノコンギクが猛烈に増え、ほかの花を飲み込む勢い。余分を取り去って庭のへりに移した。
もう何日も雨が降らないため最後に水まきをした。これだけで7時をとうに回った。きれいな月が昇り庭を照らしていた。月明かりを頼りに見失ったスコップを探したが見つからなかった。
ためしに月と自分の月影を撮ってみた。帰って影法師の液晶モニターを妻や母に見せると、二人とも見えると言ってくれた。
今夜は小望月の14夜ということ、明るい月だった。明日晴れれば望月の十五夜満月が見られる。14夜と聞いて写真を見ると、月の左下がわずかに欠けているように見えた。
今夕の月
春暮れて芝生に月の影法師 sousi
近くを流れる上越市大潟区の新堀川(しんぼりがわ)で桜が見頃となっていた。訪れる人はわずかで、海風が川を渡る静かなたたずまい。
取材、そして西洋芍薬
本日午後、勝島経営研究所ビジネスカツシマさんから取材を受けました。ウェブで上越情報を伝える企画の取材でした。上越の知名を高めるために頑張るスタッフさんたちに頭が下がりました。樹下美術館はもてなしの心を込めて頑張りたいと思いました。
来る3月8日(日曜日)から4月5日(日曜日)まで柏崎市立博物館で植物写真・スケッチ展が開かれます。小生も描きためた中からボタニカルアートとして西洋芍薬を二点出させて頂きます。
ボードはいずれもA3で、2ミリ厚のケント紙。楕円に切った3ミリのマットを付けてます。マットのままスキャンしましたので地色や縁などに変化が出てしまいました。
開館と御館(おたて)の乱とトキ
3月1日、樹下美術館は今年の開館を致しました。今日は静かな初日でしたが、ご来館の方々には厚く御礼申し上げます。次第に暖かくなって美術館日よりへ向かいます。今年も何卒宜しくお願い致します。
さて大河ドラマ「天地人」は謙信亡きあと、景勝、景虎の養子の間で家督争いがはじまりました。次回はいよいよ前半の山場、御館の乱へと進むのでしょう。これまで二人は微妙ながら穏当だっただけに争いは悲劇的です。
それにしても家督の遺言がうそという説話では、謙信像が色あせて見えます。しかも嘘を使った側が勝つのですから、この物語の義は複雑です。争いでは根拠があいまいでも戦禍はいつも悲惨。関東管領と城主など、真剣な分別は本当の所どうだったのでしょう。厳しい場面で突然主人公となる兼続。果たして大丈夫でしょうか。
ところで、昨日トキがひょっこり上越市にやってきました。一羽で佐渡から本土に渡り、すでに数百キロは移動したはずです。厳しい冬だからこそ移動を繰り返したのかもしれません。トキの強靱さに感心します。
また飛来した場所は、御館の乱で一帯が焼き尽くされた国府でした。図ったようにぴったりなタイミングでした。以前上越に来ないかな、と書きましたがその通りになりました。ずっと居てくれればいいのに。
植物画・ボタニカルアートの終了
正月2日から描き始めた白のデンドロビュームが終わった。3年半振りの絵筆。恥ずかしながら今夜で終了にした。当初2,3週間くらいの予定が一ヶ月以上もかかってしまった。
モデルの花には感謝している。暮れのホームセンターで990円で求めた花。飛ぶような時間のなかで、生き生きと最後まで私をひっぱってくれた。いつもながら花の実物は私の絵より何十倍も美しい。それでも無理を承知で描きたくなってしまう。
やはり白い花は難しかった。今回はマットを楕円にして、細い金縁を入れてはなむけにしたい。次はチューリップを描いてみたいと思った。
二月になって陽が長く強くなって、もうすぐ春。3月1日から樹下美術館は今年度の開館を致します。
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なんとか終了 | モデルに感謝 |
トイレの館長の絵・白椿
ただ今樹下美術館は冬期の休館中です。そこで、この時期を利用して白花のデンドロビュームを描き、恥ずかしながら経過をブログに掲載中です。
12月から館内のトイレ・館長の絵を白椿に替えましたので遅くなりましたが、掲載しました。
ところで、ボタニカルアートでは背景を描かない原則めいたものがあります。そのため白い花はバックに溶け込んで冴えません(月夜のカラス,雪に白うさぎ?)。白椿では、周囲に葉を描き込むなどして、花を浮き立たせることが必要でした。
植物画:ボタニカルアート4
1月2日から始めてちょうど一週間。うやく初期の色づけへと進んだところです。絵の具が古くなったせいか、いえ、腕のせいでしょう、澱(おり)のようなものが少し残って気になっています。モチーフは蘭の一種デンドロビューム(白)です。
葉の艶や、花の陰影、茎の文様、などが残っています。
白花を目立たせるためにバックを塗るかどうかも問題です。
トキを悼む
佐渡で放鳥後にカップルとなった二羽のトキのうち、メスの死亡が昨日確認された。今日になって発見現場の映像を見たが、最後は地上の動物の餌と果てたようだった。散らばる羽、わずかの骨片、はかなげな亡きがらは痛ましかった。
縄張りがからんで反撃された可能性が伝えられている。冬に戻った猛禽が、トキの闖入に一撃を加えたのだろうか。映像で、左の頸にたて15㎝ほど皮膚が露出している傷があるように見えた。
ところで、篭の鳥の最後は横たわるだけだが、自然では食されることも現前にされた。放鳥には、いっそう厳しい生態系への視点が求められそうだ。死とその先にあった法の克服は、思いのほか困難な課題だと考えられる。
それにしても受傷後からメスの傍らを離れなかったオス。また彼が空から懸命にメスを探し続けた様子も観察されている。生きものの愛情は深く、出来事の象徴性は貴い。犠牲となったトキNo15を心から悼みたい。
「やはり」の二題
【その1:児童の肥満】この1,2年保育園と小学校の健診で肥満の子どもが減っているのでは、と感じていた。それが今日の新聞に、5~17才の児童にみられる肥満の減少傾向が書かれていた。文科省の報告だった。
諸外国でも子どもたちの肥満は欲求、背景および習慣がからむ困難な課題だ。しかし日本で家庭や学校、保健・医療などが粘り強く取り組んだ成果が出はじめたならとても嬉しい。
【その2:トキ】今朝、トキの半ば強制的な放鳥は問題だったのではないか,という記事があった。放鳥当時、小生もそう思った。衆目のなか、セレモニーを伴う追い立てるような方法は手荒だった。そのためパニックに陥って、大切な群れを作れなかった懸念が残る。次回からは鳥の気持ちにそった自然な方法が期待される。両者の違いは、ハードリリースとソフトリリースと呼ばれるらしい。
それにしても可哀想なことに、ただ一組カップルを作ったNo9と15のうちNo15が姿を消している。落鳥か、、、。空を飛ぶべき鳥が、地上に横たわり冷たくなるのはひとしお悲劇的だ。麗しいトキであればなおさらに。
※果敢に海を越え、新潟県胎内市→関川村と移動したNo2は、さらに新潟市まで南下した。豪雪を避けて生きるには、南西へと移動しなければならないのだろう。猛烈な西風との戦いになる。トキならではの優れた知恵を生かして頑張って欲しい。この冬は当地上越市のやや暖かい海ぞいに来て定着すればと、密かに期待している。
※一応ファンにさせてもらっているNo11は赤泊地区で元気にしているようだ。5,6キロ先に仲間がいるのだから集まればいいのに。
そうしないのは、もしかしたら集まったため一度に危機に瀕するより、ばらばらになって生き残りにかける野性の戦略だろうか?
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