花鳥・庭・生き物

新潟県上越市大潟区、鵜の池の夕暮れはアール・ヌーボー調。

2012年8月2日(木曜日)

森と水草、それにトンボ。茜に染まった今夕の鵜の池は、アール・ヌーボー調。

 

ガレやドームのランプシェードに包まれるような時間だった。

 

鵜之池の夕暮れ新潟県上越市大潟区の鵜の池湖畔。良い場所、良い時間はどこにもあろう。

 

トンボ水草に止まったトンボは、ジャポニズムの影響を受けたナンシー派風。

 

わずかに枯れ草の匂いが漂う鵜の池の風は心地良く、密かな秋を感じた。

 

鵜の池は新潟県立大潟大潟水と森公園の池です。写真は公園施設の対岸で撮りました。

コムクドリその10 あっけなかった巣立ち。

2012年7月31日(火曜日)

昨日は7月12日のコムクドリの様子を記した。当日は給餌開始から16日目に当たっていた。叫ぶようなつがいのオスの鳴き声や給餌が減ったメスの様子に、巣立ちを迎える緊張が感じられていた。

 

ヒナと親鳥が啼き交わし、次々と巣から飛翔する。ヒナは猛烈に啼いて餌をねだり、親子は周囲の木々を移動する。巣立ちにそのような光景を想像していた。

 

しかし7月13日、この日仕事が忙しかったせいもあり、観察は断片的だった。予想に反して目にした巣立ちはあっけなく、ある意味静かに行われたようであった。

 

 ①10:38
10:38 ウロ(巣)から出てきたヒナ(メスであろう)。ぼさぼさの毛、黄色みを帯びたくちばし、目の周囲の白さが目立つ。

 

②11:42
11:42 ビョッ、ビョッ、ビョッ、ビョッ!餌をねるような鳴き声が聞こえる。
近くのエノキにメスのヒナがいた。

 

③12:13
12:13 たまたま写っていたウロ付近のヒナ。上記の個体との区別は判然としない。
位置関係もあるがやはりヒナは大きく見える。
無邪気な子、後方の満足そうな親鳥(オス)の様子が微笑ましい。

 

④12:19
12:19 間もなくメスの若鳥(右)が寄ってくる。

 

④15:20
13:20 巣にヒナが残っているらしく、時折親鳥が餌を運ぶ。

 

⑤17:00
17:00 夕刻となり、若鳥と考えられる鳥たちが沢山訪れた。
残るヒナの巣立ちを待っているのか、ある種“祭”のような光景だった。

 

スズメやカワラヒワ、ムクドリあるいはツバメさらにカラスなど、目にするたヒナは巣立ち後何日も親鳥を追い回して給餌を受ける。しかしこのたびコムクドリではそうした光景を見ることが出来なかった。

 

一方全体を通して、何かと寄り集まる若鳥たちの姿が常に不思議で印象的だった。

 

翌日7月14日、朝早く巣立ちは完了したのであろう、あたりからその姿が一斉に消えていた。コムクドリの養育は場所を移動しながら集団に同化して行われるのだろうか。

 

合歓の花
雨が少なく、巣を提供した合歓の老木は見事な満開となった。

 

次回は卒業アルバム風に写真を並べてみたい。

コムクドリその9 巣立ちの頃の緊張感。

2012年7月30日(月曜日)

美術館のノートであるのに、しばしば鳥やトンボが出てきて「生き物観察日記」の趣となってしまう。

 

少し前後しますが、くだんのコムクドリについて、7月22日のノートでヒナは無事に巣立ったようです、と記したままになっていた。

 

実は去る7月13日、巣立ったひなと考えられる個体が撮影された。この度はその前日7月12日の様子を記して見たい。

 

この日は木曜日で午後から仕事が休みだった。オスの様子に緊張が感じられ惹き付けられた。数日前からヒナの啼き声が一段と大きく鋭くなり、巣立ちが予感されていた。

 

1
10:26 抱卵、ふ化など、ことある度にウロ周辺に集まるつがい以外の鳥たち。

 

3
13:56 雨降りの中、ウロへと給餌にいそしむオス。

 

4
14:17 餌を運ぶのはオスばかり。メスは?

 

5
14:19 鋭く響く啼き声を上げるオス。メスを呼んでいる印象。

 

6
14:50 ようやく現れたメス。桑の実らしいものを運んだ。

 

およそオスメス交互(実際はオスがやや多く運ぶように思われたが)に餌を運んでいたつがい。ところがこの日の午後はメスの姿がめっきり少なく感じられた。

 

雨降りと疲労でダウンしたのか、もしやヒナの一部が巣立ちしてそちらの給餌に注力しているのか。「ギー!ギー!」、大声で啼くオスの様子に緊迫感があった。

 

拙い観察によると6月27日の給餌開始から16日目である。巣立ちは迫り、それは親子ともに緊張のイベントであろう。

 

次回は、巣立ったばかりのヒナが観察できた7月13日の様子を記してみたい。

今年は可愛いお靴で。 夕刻におしゃれなハグロトンボ。

2012年7月28日(土曜日)

連日の猛暑となった。しっかり水を遣らないとぐったりする花が出てきた。見ていただく庭を心がけているので、枯れた花などにも気配りしなければ。

夕刻の水遣りはみっちり一時間半、6時すぎに終わった。ホースを片づけていると庭隅にひらひらする影がある。細い胴と黒い大きな羽のイトトンボが数羽、近づくと低い所をひらひら、ひらひら舞うように飛んだ。おしゃれなトンボだった。

オス
ハグロトンボという名だった。オスの胴は青いメタリック調。

メス
メスは黒い胴でシックな感じ。

本日、上越市の方々のほか、新潟市と長野市からもお訪ね頂いた。長野の若いお二人は作夏、乳母車に赤ちゃんを乗せて来られた。

その時の赤ちゃんは本日可愛い靴を履いて歩き、立ち止まって私を見た。来年の夏もまたきますと、仰ってお帰りになった。可愛い赤ちゃん(お嬢ちゃん)、大切なお客様。

成長されたお嫁さん 桔梗、そしてカノコユリ。

2012年7月19日(木曜日)

昨日に続いて介護をされている方の話です。2010年5月にお年寄りの介護が始まって辛そうなお嫁さんのことを書かせて頂いた。

 

先日久しぶりにお宅を訪ねた。やや小柄、日焼けしたお顔にくりくりした目鼻のお嫁さんはすっかり変わっていて少しびっくりした。違う人のように落ち着かれ、このたびの用件の話もしっかり要領を得ていた。

 

あれから婆ちゃんはデイサービスも行ってくれましたし、ケアマネさんにも色々相談してやってきました、と仰った。

 

爺ちゃんの方は転んで骨折して手術をしたのに、あの通りです。庭に箒をもったお爺さんが見えた。大変だったろうなあ、と思って、「頑張りましたね、立派ですよ」と言うと笑みをたたえた大きな眼が少し赤らんだ。

 

それにしてもケアマネさんは頼りがいがある。この度は一定期間、訪問看護に来てもらうことにして依頼書を書いた。

 

 キキョウ
樹下美術館隣接の庭、今夕刻のキキョウ。

 

樹下美術館隣接の庭でキキョウが盛り。この花の自生を見ることは難しいが、昔は妙高高原でよく見た、と先輩にお聞きしたことがある。

 

小生は昭和50年代なか頃に、上越市吉川区で見た。山にさしかかる森の水辺でポツンと咲いていた。当時とて貴重であり、はっとした覚えがある。

 

さてこれから8月に入ると、白とピンク二種のカノコユリが咲き始める。とても楽しみだ。

 

本日午後、柏崎からお見えのお三人さん、有り難うございました。

コムクドリその8 50日の時間 巣の合歓(ネム)が開花した。

2012年7月8日(日曜日)

5月19日に初めて目にした仕事場の庭のコムクドリ。その日のつがいは巣作りにいそしむ風だった。

 

オスはおずおずとしていて、メスは初々しかった。夫婦は6月11日(たぶん)に子育てに失敗したあと、巣を変えてヒナを返し、以後現在まで懸命に給餌を続けている。

 

ところで、この鳥の寿命はどれくらいなのだろう。スズメを1,5年ほどとして、やや大型のコムクドリを3年と仮定してみた。

 

人間の寿命が83年なら、計算上この鳥の一生(時間)は人間の27,67倍の速さで過ぎていることになる。
最初に見た日から今日でちょうど50日目になる。コムクドリの50日は人の1835日、およそ3,8年に換算された。

 

本日の写真と5月19日のものと並べてみると、50日は伊達ではなかった。逞しく鍛えられ、容姿に相応の加齢(苦労と成長)の跡が見られた。

1
おずおずと5月19日のオス

 

3
初々しい5月19日のメス

2
本日7月8日

 

4
本日7月8日

雨風はげしい悪天候も休まず続けられた給餌。拙い観察によると、つがいして一日120~150回もの餌運びを行っていた模様だ。たしかに年もとろう。

  

5いつしか葉が展開し、本日、テッペンで花が咲いていた。
鳥の時間、花の時間、そして私たち。それぞれいそしみ楽しむ時が過ぎて行く。

 

このところ洞(うろ)で餌をねだるヒナたちの声が一層賑やかに聞こえている。今日でふ化後12日目(たぶん)となり、巣立ちが近づいてるようだ。

 

うまく独り立ちさせたら親たちにはぜひ一休みしてもらい、この地の夏~秋の自然を存分に楽しんもらいたい。

七月の雨よ静かに降らまほし 我が白百合の花のためなり。

2012年7月6日(金曜日)

午後から雨が降り出し、次第にしっかり降ってきた。農家の方には降り足りないかもしれないが、庭はほどよい感じがする。

 

仕事場の二階から見たユリと向こう側に半夏生(はんげしょう)。

数年前のこと、テッポウユリが咲くころから激しい雨が続いた。あまりに降られて色が落ち、花びらの一部がガラスのように透けて見えてきたことがあった。

どうか、そんなに降らないでもらいたい。

始まったテッポウユリ、ガクアジサイはエピローグ。

2012年7月5日(木曜日)

九州の甚大な水害の一方で、当地の一部農家では水不足を心配されていました。

今年の庭は順調に推移していると思われます。樹下美術館でテッポウユリが咲きはじめました。清らかで涼しいこの花を次第に好きになり、3年前から沢山植えるようになりました。

 

1ユリ
あちこちで咲き始めました。

2ガクアジサイ
処々のガクアジサイ。後半の華やかな変身。

3ガクアジサイ
「紅(くれない)」という名のアジサイ。ルビーのように真っ赤になってくる。

4デッキ
水田の風にも当たってみて下さい。ここでお茶も飲めます。

 

ガクアジサイも様々に植えていますが盛りを過ぎようとしています。彼、彼女らは色を濃く滲ませて花期の終わりを飾る気配です。

コムクドリその7 一夜開けて 無事に給餌は続けられていた。

2012年7月2日(月曜日)

前回は、雨の昨日のコムクドリを掲載させていただきました。一夜明けて晴れた本日月曜日、無事に給餌は続けられていました。前回の不成功を乗り越えてヒナに巣立ってもらい、外での給餌などを是非見てみたいと思います。

 

5月下旬に始めて見た頃に比べて、つがいは逞しくなったように見えます。

 

 1IMG_0861

 

2IMG_0937

 

3IMG_0980
しばしば恐ろしげなムクドリが闖入し洞に近づく。

 

この鳥を観察し始めて以来、奇妙な事を目にしていました。コムクドリはつがいのほかにオスメス一羽ずついるように見えていたのが、実は5,6羽も出入りしていることが分かりました。

 

他の鳥たちはつがいを真似るような行動をしたり、争うように巣を覗いたり、時には洞に入ります。当初彼らとつがいの区別が紛らわしく、関係もよく理解出来ませんでした。
ようやく最近、「紛れ無きつがい」を区別できるようになりました。いずれこの先、つがい以外のコムクドリの少々不思議な行動を書かせて頂ければと思います。

コムクドリその6 悪天候の昨日、日曜日、再開された渾身の給餌。

2012年7月2日(月曜日)

昨日、雨の日曜日、午後からは風も強まり悪天候となった。

 

●5月下旬に潟町の仕事場の庭で、合歓(ネム)の古木の洞(うろ)を使ってコムクドリが営巣し、抱卵、給餌へと進んでいた。

 

●ところが6月11日から突然給餌は中止され育成は失敗したようだった。つがいは間もなく交尾をした

 

●厳しい夏を前に、一刻も早い子育ての再開が期待された。幸いつがいは同じ樹の別の洞(うろ)Bを使ってヒナを返し、6月27日から現在まで懸命に給餌を行っている。

 

昨日は風雨強まり気温も下がる悪天候となった。ずぶ濡れのヒナは消耗しているにちがいない。懸命に給餌を続ける親鳥にはある悲壮な印象さえあった。

 

小生のズーム・望遠レンズは200㎜(Canon EFレンズ EF70-200mm F4L IS USM)なので、焦点を予め合わせて撮っています。ピントはいまいちですが、精一杯です。
以下の時間は画像に記されたものを添えました。写真は良くとれたと思うものを掲載しました。

 

1IMG_0411
13:17 オス

 

2IMG_0421
13:22 メス

 

3IMG_0429
13:25 オス

 

4IMG_0436
13:36 オス

 

5IMG_0658

15:11 オス

 

6IMG_0674
15:18 メス

 

7IMG_0698
15:36 オス

 

8IMG_0711
15:47 メス

 

 

9IMG_0722
17:29 メス

 

10IMG_0734
17:38 メス

 

11IMG_0765
17:49 洞から出て雨空を見上げるオス。

 

12IMG_0789
18:00 同じく佇むメス。

 

さすが夕刻のつがいには疲れのようなものが窺われた。洞は上に向かって斜めに口が開いている。中に雨水が溜まることはないのか、悪天候の一夜を案じながらカメラを下げた。 

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