樹下だより

齋藤三郎(陶齋)のアザミ 瑞天寺道のアザミ。

2016年5月31日(火曜日)

日ごと時間ごと、蒸したり寒かったりして梅雨に似ている。
いつしか木々の緑は濃く深く、そして大らかになった。

昨日これまで何度か通った蜘蛛ケ池の瑞天寺道と勝手に呼ん
でいる道へ行った。
昼休みのその道はかなり草が茂っていたものの、楽しみにして
いたアザミが沢山見られた。

 

瑞天寺道のアザミ
湿り気のある一帯はアザミの天国のようだった。

アザミと言えば樹下美術館常設展示の陶芸家・齋藤三郎(陶齋)も
食器にアザミを描いています。

1
↑染め付けアザミの湯呑。

2
↑左・掻き落とした染め付け湯呑と右・搔き落としの鉄絵ジョッキ。
(左の湯呑の裏側には大きな破損があります)

3
↑染め付けのアザミをあしらった鉄絵のジョッキ。

陶齋は様々な花を自在に生き生きと描きました。
花を愛して止まなかったからに違いありません。

私が草花を好きになったのは子供時代から陶齋の器に
接していたせいかなと思うことがあります。

良い美術工芸作品にはそんなことが想像されるほど時
に強い作用があるのではないでしょうか。

カフェのノートの楽しいイラスト。

2016年5月26日(木曜日)

先日、館内のノートのうち展示ホールのものに記載された皆様のお声の
一部をここに掲載させて頂きました。

ノートはカフェにも数冊ありまして、本日はそのうち丸テーブルに置かれた
ものからご紹介いたします。

このノートは横書きのせいでしょうか、よくイラストが描かれているのです。

 

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ノートの外観はかなり華やかです。

 

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↑何人かの方が次々に描き足したのでしょうか、楽しい時間が伝わります。

 

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↑御抹茶と和菓子を食べたのですか、雰囲気があるイラストですね。

 

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↑“長岡にもこんな素敵な美術館があればいいのになあ”
有り難いお言葉、どうかまたおいでください。

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この所の暑さですでにぐったりしている花が幾つか見られた。
閉館してから散水したが間もなく夕立のような雨が降った。

だが雨だけあてにしていると枯れてしまう花があり、庭は気が抜
けない。

頸城野の早苗と電車とツバメ 10年目の樹下美術館。

2016年5月23日(月曜日)

田植えを終えた水田の中をほくほく線の電車が行く。
かって高速特急「はくたか」が轟音と共に通り過ぎたほく
ほく線。
普通列車だけになったが、くびき駅を出てから目の前に現
れ雑木林に消えるまで、さえぎる物も無く眺めは楽しい。

日本一早いローカル特急を支えた高架橋は立派で、今そ
こを走る普通列車は田園の「小さな王子さま」といった感じ
だ。

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↑植え終えたばかりの瑞々しい田園を行くほくほく線電車。

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↑なびく早苗と風を切るツバメはお金で買えない清々しい眺め。

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本日来館された何組かの方が、
「上越にこんな良い所があるなんて知らなかった」と仰った
そうです。
樹下美術館は今年10年目になりましたが、実はこの様な
ご感想がよく聞かれ、今なお大いなる励みになっています。

“皆様に感謝を致し、これからもどうか宜しくお願い申し上
げます”

国鳥のキジ。

2016年5月22日(日曜日)

見たいときに中々見られず、ぼんやりしていると不意
に現れるキジ。
最近美術館の周囲でいっそう頻繁に鳴き声がしていた。

本日閉館後のベンチで休んでいると向こうの畦に現れ
た。
およそ茂みや深い草むらを隠れるように移動するが、
今日は臆することなく姿を現すと少しずつこちらにやっ
て来た。

 

1
↑右手前にハクセキレイも来て平和な眺め。

2
↑横顔は一種滑稽だが、正面からは若冲の絵のよ
うな迫力。

 

3
↑元気よく鳴き声をあげドドドーッと羽ばたく。

4
↑たいていバランスを失うほど煽る。

5
↑鳴き終えて澄ましている。
(最後の方は日陰に入り、露出などうまく行きませんで
した)。

何を食べているのだろう、とてもよく肥っている。

日本の国鳥なのに撃ってもよいことになっている。
幸い撃つ人も減り次々放鳥されるため増えているらしい。

立派な鳥で人里にも馴染んでいる。
美術館一帯は禁漁区だが、せっかくの国鳥だからもう狩
猟を禁じてもよいのではなかろうか。

皆様からお書き頂いている展示場のノートから。

2016年5月18日(水曜日)

樹下美術館ではカフェに3冊、展示ホールに一冊、ノートを置か
せて頂き、「お声」として皆様からご自由にご感想などをお書き
頂いています。

 

IMG_1016

 

今年は多めにお書きいただき、とても感謝しています。
本日は展示場のノートから以下幾つかをご紹介させて頂きました。

すばらしい作品を有り難うございました。
(川口市 男性)

素晴らしい作品ばかりで感激しました。ざくろの壺がと
ても好きです。
(女性)

とても素敵な美術館、静寂な中にも又開放的な美術館
で上越でこんなにすばらしい所を拝見できて今日一日嬉し
く過ごしました。(上越市 女性)

はじめて来館しましたが本当にすばらしい作品の展示
を見せて頂いてよかったです。連れてきてくださった友達
に感謝です。(女性お三人)

We enjyed the beautifull ceramic Pieces thank you!
(Seattle,Washington USA)

 

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↑陶芸ホールに展示中の齋藤三郎作「色絵椿文鉢」。

初めて来たのになぜか懐かしいような、、、。四季の移
る度に自分の気持ちの変化する度に訪れたくなりました。
(長野県の方)

どちらの作者も朱がとてもあざやかで美しい。
(上越市のお二人)

朱色のチューブとても気に入りました。陶芸の装飾もき
れいでした。来て良かったです。
(女生徒さん)

どの作品も美しかったです、また来たいです。
(富山県の方)

ずーと訪問したいと思っていました。絵画と美しい陶芸、、、
雪国の人のいとなみを静かに表現した作品に触れあたた
かい気持ちを感じました。(上越市のご夫婦)

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↑絵画ホールに展示中の倉石隆作・「朱色のチューブ」

小さな美術館ですが、ノートにしたためられた皆様のご好
意になにより励まされます。
齋藤三郎、倉石隆の常設を維持し、これまで通り皆様のご
紹介を主な頼りとしてさらに認知されますよう自らも努力し
たいと思います。
「ノートにご記載くださり、誠に有り難うございました。」 館長。

楽しかった蓄音機でSPレコードを聴く会。

2016年5月14日(土曜日)

裏手の水田にすっかり水が入った穏やかな土曜日。
一昨年から数えて第三回目のSPレコードコンサートが終わった。
広い告知をしなかったが,ほどよく50名様の来場者さんをお迎え
できた。

前半7曲のクラシック、後半にポピュラー、歌謡曲と童謡で7曲。
3回目だったのでお陰様でリラックスして主催できました。

1
アヤメが咲いていた本日日中の樹下美術館。

 

【プログラム前半の部】
アンダンテ・カンタービレ(チャイコフスキー)
「弦楽四重奏曲第一番より」  フリッツ・クライスラー(Vn)
エチュードOp10 No3(ショパン) アルフレッド・コルトー(Pf)
プレリュードOp28 No15(ショパン) イグナツィ・パデレフスキー(Pf)
菩提樹「冬の旅」より(シューベルト) リヒャルト・タウバー(Tn)
“恋とはどんなものかしら“「フィガロの結婚」より(モーツァルト)
エリザベート・シューマン(Sp)
楽興の時 Op94 No1(シューベルト)   エトヴィン・フィッシャー(Pf)
鳥の歌(カタロニア地方のキャロル)  パブロ・カザルス(Vc)
  【後半の部】
映画「道」のテーマ スリー・サンズ
映画「汚れ無き悪戯」のテーマ  サウンドトラック
「キェン・セラ」  フランシスコ・チャヴェス
「リンゴ追分」   美空ひばり
「青いカナリア」   雪村いづみ
「テネシーワルツ」  江利チエミ
「月の沙漠」 川田孝子/安西愛子

ご協力頂いているA氏に心から感謝申し上げます。
ご来場の皆様、楽しい時間にして頂き誠に有り難
うございました。

 

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いつも頑張るスタッフによって準備整った会場。


4
お話をしながら。

5
休憩時間。

いずれ4回目を致したいと考えています。

自然界に接している樹下美術館。

2016年5月9日(月曜日)

樹下美術館は草木や鳥たちに囲まれている。

 

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隣接する大潟ナショナルカントリーのあぜ道のアイガモ。

 

3
↑水盤のコムクドリのつがいが同じタイミングで水を飲み込んだ。

 

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庭の灯りで営巣しているシジュウカラは終日ヒナに餌運び。

 

自然界の無心さは心を魅了する。
その一員であるはずの自分たちは、今やそこからはみ出し
ているようで心もとない。

草花や鳥たちは母の懐の如く私たちを懐かしがらせ、
山河や田畑の眺めもそのような雰囲気を持っている。
樹下美術館の作品も庭もカフェもそんな世界の近くにある。

雨の午後のSPレコード プログラムが決まってきた。

2016年4月21日(木曜日)

予報通りに午後しばらくして雨になった木曜日。
来る5月14日の「蓄音機でSPレコードを聴く会」でご協力頂いている方が
来館され、ご持参のクラシックレコードからプログラムの一部を聴いてみました。

_MG_9381

加工の無いSPレコードの音は森の泉のように優しく心に響きました。

 

 当日クラシック音楽のプログラムです。

アンダンテ・カンタービレ(チャイコフスキー)
「弦楽四重奏曲第一番より」  フリッツ・クライスラー(Vn)

エチュードOp10 No3(ショパン) アルフレッド・コルトー(Pf)

プレリュードOp28 No15(ショパン) イグナツィ・パデレフスキー(Pf)

菩提樹「冬の旅」より(シューベルト) リヒャルト・タウバー(Tn)

“恋とはどんなものかしら“「フィガロの結婚」より(モーツァルト)
エリザベート・シューマン(Sp)

楽興の時 Op94 No1(シューベルト)   エトヴィン・フィッシャー(Pf)

鳥の歌(カタロニア地方のキャロル)  パブロ・カザルス(Vc)

 

IMG_9125 本日午後の雨降りのカフェ。

 

以下は小生のレコードから2部のポピュラー、歌謡曲です。

映画「道」のテーマ

映画「汚れ無き悪戯」のテーマ

・美空ひばり「越後獅子」

雪村いづみ「青いカナリア」

江利チエミ「テネシーワルツ」

ビリー・メイ楽団「オール オブ ミー」
ほか

※誠に申し分けありませんが1,2部ともに当日一部変更があるかもしれません。

期日は来る5月14日(土曜日)午後6時30分はじまり

場所は樹下美術館、陶芸ホール

参加費:大人お一人500円、中高生お一人300円

お申し込み樹下美術館窓口、あるいは
お電話025-530-4155でどうぞ。
(現在30名様を少し過ぎました、あと10席ほど余裕があります)

人気のカップ&ソーサー「ザンベジ」

2016年4月13日(水曜日)

今年からイギリスはミッドウインター社のザンベジというデザイン
のカップ&ソーサーをカフェでお出ししています。

以前から手許にあったのですが、小さいかなと思っていました。
カフェでは8種類(合計27客)でお茶をお出ししていますが、年頭
にザンベジを加えましました所、人気が高いことが分かりました。

そこで2客を足してこのたび3客になりました。
他もそれぞれ趣を異にする人気の食器です、どうかお好きなも
のをご自由にお選び頂きお楽しみ下さい。

160412ザンベジのカップ&ソーサー
カフェ窓辺のザンベジ。
1956年デザイン、ゼブラ模様の「ザンベジ」はアフリカ第4の大河
ザンベジ川から名を取ってます。
五カ国を流れる2千キロを越える川には世界自然遺産ヴィクトリア
滝があり、大河ですが川全域で四つしか橋がないそうです。
カップはシンプルで赤い取っ手が印象的です。

以下は現在お出ししている食器の見本で、この中からお好きなもの
をお選び頂いています。

16カップ見本

さて来る5月14日夕刻の蓄音機を回してSPレコードを聴く会が
次第に近づきました。
現在25名様のお申し込みを少し過ぎたところです。
まだお席が沢山ありますので、お気軽にお申し込みください。

3
お申し込みは美術館の窓口やお電話025-530-4155
どうぞ。

励みになる八十二財団スタッフの訪問。

2016年4月7日(木曜日)

昨日瞬く間に花を咲かせる春の魔法を書いたばかりの本日、
その春が終日冷たい雨を降らせ、変幻自在ぶりを見せつけた。

人には意外でも、予定通りの花冷えです、とお天気は人ごと
のように言うのかもしれない。

話変わって昨日、長野市の八十二文化財団からスタッフの
女性お二人が見えて、熱心に展示をご覧になりお茶を飲ん
で頂いた。
同財団は長野県内を中心に新潟県上越地方も含む諸文化
団体と提携し、関連「友の会」会員への案内と支援を行って
いる。
当館も2007年の開館以来、提携先としてお世話になってい
て感謝を禁じ得ない。

八十二ガイドブック
131ページもある充実した提携文化施設ガイドブック。

長野県内は300を越える文化施設と提携し友の会が運営さ
れている。
上越と妙高市および岐阜県内で12施設が載っている。
長野県のおびただしい文化施設数を見ると、同県の日常と文
化がいかに接近していかが分かる。

次号の施設と催事案内のトップに樹下美術館が紹介される予
定ということでスタッフが訪問された。

県内外の文化事業をトータルに支援する公益財団が八十二銀
行という民間を母体に発展していることの底力は眩しい。

民間の小規模な樹下美術館にとってスタッフの訪問は大変励
みになりました。
どうかこれからも宜しくお願い致します。

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